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03月04日-03号

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  1. 福井市議会 2008-03-04
    03月04日-03号


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    平成20年 3月定例会               福井市議会会議録 第3号           平成20年3月4日(火曜日)午前10時3分開議〇議事日程 日程1 会議録署名議員の指名 日程2 市政に対する一般質問──────────────────────〇出席議員(35名) 1番 下畑 健二君   2番 峯田 信一君 3番 奥島 光晴君   4番 島川由美子君 5番 堀江 廣海君   6番 鈴木 正樹君 7番 田村 勝則君   8番 今村 辰和君 9番 塩谷 雄一君   10番 青木 幹雄君 11番 谷出 共栄君   12番 西本 恵一君 13番 浜田  篤君   14番 堀川 秀樹君 15番 野嶋 祐記君   16番 後藤 勇一君 17番 高田 訓子君   18番 巳寅 令子君 19番 石丸 浜夫君   20番 稲木 義幸君 21番 川井 憲二君   22番 見谷喜代三君 23番 皆川 信正君   24番 石川 道広君 25番 松山 俊弘君   26番 宮崎 弥麿君 27番 山口 清盛君   28番 吉田 琴一君 29番 谷口 健次君   30番 栗田 政次君 31番 加藤 貞信君   32番 近藤 高昭君 33番 西村 公子君   34番 中谷 輝雄君 35番 田辺 義輝君──────────────────────〇欠席議員(1名) 36番 伊東 敏宏君──────────────────────〇説明のため出席した者 市長         東 村 新 一 君 副市長        吹 矢 清 和 君 企業管理者      村 尾 敬 治 君 教育長        渡 辺 本 爾 君 特命幹兼都市戦略部長 佐 藤 哲 也 君 財政部長       八 木 政 啓 君 市民生活部長     吉 村   薫 君 福祉保健部長     熊 野 輝 範 君 商工労働部長     藤 岡 眞 一 君 農林水産部長     穴 田 孝 治 君 建設部長       松 田 寛 行 君 下水道部長      坂 本 文 明 君 工事・会計管理部長  荒 井 彦 一 君 消防局長       石 川 武 雄 君 企業局長       江 上 修 一 君 教育部長       南 部 和 幸 君──────────────────────〇事務局出席職員 議会事務局長      竹 内 正 己 議会事務局次長     谷 口 正 雄 庶務課長        吉 村 政 兼 議事調査課長      奥 田 芳 文 議事調査課副課長    山 先 勝 男 議事調査課主幹     吉 村 瞬 潤 議事調査課主査     藤 井 啓太郎 議事調査課主事     辻   克 英 議事調査課主事     青 山 訓 久────────────────────── ○議長(谷口健次君) おはようございます。 出席議員が定足数に達しておりますので,議会は成立しました。 よって,これより会議を開きます。 なお,本日の欠席通告議員は,36番 伊東敏宏君の1名であります。────────────────────── ○議長(谷口健次君) それでは,日程1 会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は,会議規則第81条の規定により,5番 堀江廣海君,6番 鈴木正樹君の御両名を指名します。────────────────────── ○議長(谷口健次君) 次に,日程2 市政に対する一般質問を許可します。 個人質問に入ります前に,昨日行われました代表質問で,浜田議員の市場問題について及び西村議員の新年度予算の土地区画整理事業についての再質問の答弁を求めます。 ◎農林水産部長(穴田孝治君) 昨日の浜田議員の市場問題についての御質問のうち,配送センターに係る御質問に自席でお答えさせていただきます。 この申請内容でございますが,水産物部共同保冷配送センター新築工事の事業目的について原文にてお答えさせていただきます。 「現在当市場の水産物部の配送業務については,仲卸業者が個々にトラック等を保有し配送を行っておりますが,このことが人件費の増大及び物流効率の低下など,多くの弊害の要因となっております。また,生鮮食料品の鮮度維持及び衛生面においても,当市場の鮮度維持施設等の不足から,商品管理体制の徹底ができないのが状況であります。 共同保冷配送センターを建築することにより,仲卸業者の本来の仕事である評価,分科作業に専念できるとともに,業者の経営改善及び営業範囲の拡大なども図れる。また消費者に対して衛生管理の徹底された生鮮食料品を継続的に安定提供することができる」と,このような内容で平成11年4月19日付で北陸農政局に申請いたしたものでございます。 ◎建設部長(松田寛行君) 土地区画整理事業3地区の保留地残額について自席にて御説明いたします。 昨年12月183億円,ことし2月153億円と御説明いたしましたその違いにつきましては,1つ,市場周辺地区において事業計画変更がなされて保留地処分の額が見直されたこと,2つ,平成18年度保留地売却見込み額と実績との差及び平成19年度保留地売却額を計上したことと計上しなかったこととの違いで,時点に相違があったことであります。御理解を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(谷口健次君) それでは,個人質問を行います。 なお,質問時間は,再質問,再々質問を含めて30分です。 昨日も申し上げましたが,質問者は時間に留意され,質問は重複を避け,簡明に,理事者は質問の趣旨に沿い,簡潔かつ的確に答弁されますよう重ねてお願いいたします。 23番 皆川信正君。 (23番 皆川信正君 登壇) ◆23番(皆川信正君) おはようございます。市民クラブの皆川信正でございます。 質問に入ります前に,去る2月2日御逝去されました坂川優前市長の御冥福をお祈り申し上げ,心から哀悼の誠をささげます。どうぞ安らかに御永眠されますようにと念じております。 また,坂川前市長を支え二人三脚で歩んでこられました東村新一さんが,坂川市政を継承発展すべく,あの12月23日の選挙を激戦の末,見事勝ち抜き,第16代福井市長に御就任されました。東村新一新市長に御期待を申し上げ,改めて心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。 あの選挙では多数の私たち議員が東村候補支持に回ったことで,市民の一部の方々からやや批判もあったと聞こえてまいっております。市政におきましては是は是,非は非としての立場を明快にして取り組んでまいりたいと存じます。 それでは,通告に従い順次一般質問させていただきます。 最初に,補助金返還についてですが,旧美山開発センターを16年も耐用年数を残したまま合併直前に民間団体へ売ってしまったために,福井市は国,県に対し1,200万円を返さなければならないという,法律上は仕方がない措置ということですが,昨年は10月にファミリースキー場オースの件で約6,000万円を返還したやさきのことであり,市民の血税で賄うだけに,極めて遺憾であります。当時の関係者に対し深く反省を求めるものでございます。 ただ,スキー場といい開発センターといい,三十数年も前のことでありますから,当時はむしろ国や省庁があれをやれ,これを建てろとさまざまな補助策を出してきた,それに乗った結果がお荷物となり,苦肉の策がこの結果になったのかなと。しかし,そうだとしても,市民が負担することには変わりありません。 きのう吉田議員の質問に答弁されておりますが,福井市としてはどういう思いで対処しようとしているのか,改めてお尋ねいたします。 次に,行政嘱託顧問についてですが,平成17年2月1日の合併で,福井市の3総合支所に行政顧問なる職制が置かれました。旧美山町,越廼村,清水町の方々が合併後も従来よりさらに向上した行政サービスが受けられるのかどうか,心配や不安,不信のないように潤滑油の役割を担っておられる重要な立場と伺っております。合併から3年が経過しました。この間どのようにその職責が全うされ,行政顧問としての役割を果たされてきたのかお伺いいたします。 また,これから向こう1年,それぞれの行政顧問に期待する課題があるとすれば何なのか,これもあわせてお伺いしておきたいと存じます。 次に,市長が掲げます「希望と安心のふくい新ビジョン」のうち,全域交通ネットワークについてお尋ねいたします。 昨日も多数の方が代表で聞かれましたけれども,本市は南北に強い鉄道が3線,高速道路を含めて道路が4線ございます。このしっかりとした南北の幹線にバスなどを組み合わせて公共交通の希薄地帯の東西へも交通網を張る,そして拠点となる駅や停留所を設ける,この交通ネットが構築され実現すれば,中心部と郊外部が調和のとれた町になり,連携のとれた町になると思います。 去る11月12日の県都活性化対策特別委員会で,このことの中間報告があり,その議論の中で,東西をバスで結ぶことや駐車場整備,LRT化後の相互乗り入れの運行範囲や運行頻度等について,私は自分なりの意見を述べ,それらについては先月22日の福井市都市交通戦略協議会の案とほぼ同じで,期待が高まりました。 ところで,すまいるバスは中心市街地への集客目的で運行していることや,フレンドリーバスは県が県立図書館の利用増を目的の運行だと知った上で利用されている市民はどれだけいるでしょうか。今や100円バスあるいはただで乗れる市内バス的感覚の方が非常に多いのが実態であります。だからこそ,あちこちでうちへすまいるバスを通してくれ,こちらは交通機関が薄いという要望,苦情が多いわけであります。 したがって,今回の全域国通ネットワークの構築に当たっては,すまいるバス的なルートの拡大,そしてフレンドリーバスや路線バスをも含め,もっと言うなら学校の通学バスもございますが,こういった運行ルートも視野に入れた検討もしていただかなくてはなりません。いかがでしょうか。 そして,最終年度までの実施内容を年次ごと時系列的に今の段階で示していただきたい,このことを強く感じております。よろしくお願いいたします。 次に,中心市街地活性化事業についてお尋ねいたします。 まず,福井駅周辺の土地区画整理事業ですが,2009年度までとしていた事業期間を3年延長して2012年度としました。諸要因はあったにせよ,本来ならば2006年度で終了であったものを2回も延長して6年もおくれ,2012年度までずれ込むことは,事務諸費や人件費等,単純に考えても莫大な税金を使っていることになりますし,加えて6年も事業完成がおくれることでの機会損失ははかり知れない大きいものであり,行政の責任は極めて大であると思っております。当局は大いに反省し,市民に理解を得る必要があると考えますが,御所見を求めます。 次に,先に開催された去年の11月19日の市,11月22日の県の都市計画審議会で,西口駅前広場レイアウト等について,恐らく最終的な会議が持たれたと認識いたしております。それらの会議で注文や新たな問題提起はなかったのかどうか。 そして,現在は都市計画変更内容を国との間で協議している最中ということですが,4月から着工するという予定になっております。北側からとの注釈がついておりますが,第1次の工事はどこまでをいつまでに完成させるのか,また第2以降はどういう感じで2期工事,3期工事に分けるのか,2期工事で一挙にすべてやるのかということもあわせてお尋ねいたします。 次に,福井駅西口中央地区の市街地再開発事業についてお尋ねします。 この事業は民間の準備組合が立ち上がっており,既に事業パートナー前田建設工業株式会社,コンサルタントは株式会社アール・アイ・エーに決まっております。改めて聞きたいと思いますが,この事業はだれが主体となって進めるのですか。福井市のかかわる部分,かかわってはならない部分について,それぞれあると思いますが,御所見をお伺いいたします。 次に,福井駅西口再開発ビルについてですが,100メートルもの高さとうわさされておりますが,商業,ホテル,マンション,公共公益施設,そして屋内広場と多彩ですが,最初から公共公益施設が入らなければスムーズに進まないほど福井の経済界にはパワーがないのでしょうか。 再開発準備組合の理事長は,県都の顔として期待が大きいので,しっかりしたグランドデザインをもって進めたいと言っておられます。これから先は商業者の本気を引き出すことが行政の役割であり,この事業の成功は,地元や商業者が本気になって駅前へ人を集める,そのために本気でやる気が前提だと思いますが,当局におかれてはどう考えているのかお尋ねします。 次に,公共公益施設をどうしても外せないというのなら,市役所のどういう機能を入れるのですか。とりあえずそうしておこう,そのように感じて仕方ありません。そういうことなのですか。本来なら明快な,明確な目的を持っていなければなりません。そして,公共公益施設というなら,市民ニーズに沿ったもの,市民合意が得られるものでなければなりません。 2月27日開催の福井市旅館組合青年部と語る会,いわゆるあじさいトークの席上,市長はコンベンション機能を公益施設として市が関与する可能性があることを明らかにしたと翌日に新聞報道されておりましたが,2月18日の県都活性化対策特別委員会ではこういう示唆はありませんでしたが,そういえば何度か市長が答弁に立たれた際に,そのうちの3回,ホテルが決まればということを繰り返しおっしゃっておられたことを今思い返しております。その真意のほどもあわせてお尋ねいたします。 この関係の最後に,県の協力度合についてお尋ねします。 県都活性化対策特別委員会があった2月18日の午前中,市長は西川知事に要請書を手渡し,まさしく県の補助率や県の床取得等で話し合ったことと推測いたしております。聞こえてきますところによりますと,知事は床取得は今のところクエスチョンマーク,ペンディング,補助については前向きと言われておりますが,市長が直接お会いになり要請された本当のところを聞きたいと存じます。よろしくお願いします。 次に,放課後子どもプランについてのうち,先に児童館についてお尋ねいたします。 この15年間で28館を開設し,4月のまつのき児童館を最後に児童館は建てないとのことです。基準を満たしている3地区の方針も明らかにした上でのことであり,一昨年,私は学校を使うべきと言い続けてきておりますから,適切な選択であると思っております。 ところで,平成20年度の小学校新1年生は今年度中の中間のデータですが,社北小学校で前年比24人増の103人,豊小学校では28人増の112人,そして社南小学校では何と49人増の186人となっております。自然な成り行きで児童館への入会希望者がふえ,社北地区を除き,これらの地域では木田小学校を含め児童館が満たされていない現状になっております。 それらに対する市の対応は,児童クラブで賄う方針のようでありますが,そこで児童館あるいは児童クラブへは2年生まで受け入れるのか,3年生までなのかということですが,現実としては3年生まで受け入れている児童館は,人数の差はあるものの,現在20館あります。本館プラス児童クラブとして明快に3年生までは受け入れるべきと考えますが,御所見を伺いたいと存じます。 次に,放課後の子供の居場所づくりで昨年4月より文部科学省,厚生労働省が所管して実施されました放課後子ども教室プラス放課後児童クラブは,同一の施設で一体的に運営されている事業ですが,私は昨年9月定例会及び12月定例会で,児童館で定員オーバーの子供たちはこの国の施策に基づいて,すべて学校を使うべきと繰り返し強く申し上げてまいりました。現在,社南地区と中藤地区,そして児童館はありませんが社西地区が,学校の施設を利用して事業推進中でありますが,実は保育児童課の管轄で実施しております。一体的に学校施設を利用する,この事業はすばらしい施策だと思っておりますが,実施に踏み切られないのは特に何らかの理由があると思いますが,この事業の今後の展望について,私は特に教育長に答弁を求めたいと存じておりますが,よろしくお願いします。 6番目の新幹線とえちぜん鉄道についてですが,きのうの代表質問で複数の方が質問され,その答弁は全く同じでございました。したがいまして,昨年2月5日開催の全員協議会で,坂川前市長がおられたときの話ですが,そのときにあった説明内容が,そのまま新幹線の認可待ちだということだと存じますので,進展があった時点で,我々議会はもとより地元説明も含めて広く市民に説明していただくということを要望して,質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (市長 東村新一君 登壇) ◎市長(東村新一君) ただいまの皆川議員からの御質問のうち,福井駅西口再開発ビルについての御質問にお答えいたします。 まず,再開発事業はだれが主体となって進めるかとの御質問ですが,現在は福井駅西口中央地区市街地開発準備組合が主体となって事業を推進しているところで,その後事業計画認可後は,同準備組合が市街地再開発組合となり,再開発事業を推進していくことになります。 なお,本市は県都の顔づくりとして積極的に事業にかかわり,組合とともに努力していかなければならないと考えております。 次に,これから先は商業者の本気を引き出すことが市の役割であり,この事業の成功は地元の商業者のやる気が前提ではないかとの御質問ですが,議員御指摘のとおり,事業推進には地域の方々や経済界の取り組みも重要と考えているところで,市といたしましても経済界などへ引き続き協力要請をしてまいります。 なお,地元地権者で構成する準備組合では,事業推進を図るため,事業協力者との契約を締結し準備組合事務所を開設するなど事業推進体制を強化し,事業の実現に向けて本格的な取り組みを開始したところでございます。現在,事業協力者などの協力を得て,ホテルの誘致活動や商業施設のあり方についての検討を集中的に行うなど,積極的に活動しているところでございます。 次に,市はコンベンション機能に関与するのかとの御質問ですが,現在コンベンション機能はホテル機能と一体的にできないかということでホテルの関係者と協議を行っているところです。しかし,その結果によってはホテル機能とコンベンション機能を分けて考えることもあり得るわけで,その場合コンベンションの必要性やだれが床取得をするか等についていろいろな想定があると考えており,今後十分な議論が必要と考えております。そして,そのことをあじさいトークでも申し上げたところであります。 なお,県都の玄関口にふさわしいにぎわい交流拠点の形成を図るため,福井の魅力を発信,創造する場として公共公益施設の導入の必要性があると考えております。市としての床取得につきましては,民間施設部分の検討状況を踏まえるとともに,導入効果なども十分に検討し,準備組合や県などと協議を行うとともに,議会と十分に御相談していきたいと考えております。 次に,去る2月18日の知事との福井駅周辺整備の推進に関する会談内容についてのお尋ねでございますが,知事に対し西口駅前広場西口中央地区市街地再開発の事業推進に当たり,今後とも県の協力が不可欠でありますので格別の御支援をいただきたいとの要望書を提出したところでございます。知事からは,駅前広場の拡張部分については公共性の高い部分なので必要な対応を行いたいとの発言をいただき,拡張部分に対する補助金のかさ上げに前向きに取り組んでいただいていると感じました。 また,西口再開発ビルの公共公益施設につきましては,これからの市や準備組合を初め関係者の議論を踏まえ,支援のあり方を検討していく旨の発言があったところであります。 (副市長 吹矢清和君 登壇) ◎副市長(吹矢清和君) 行政顧問についての御質問にお答え申し上げます。 行政顧問は合併地域の円滑な行政運営を図ることを目的に,旧3町村住民の皆様の御要望により設置されました。任期は,平成22年1月31日まででございます。その職務は,合併地域の行政運営全般について市長に意見具申すること,地域審議会の運営に関することなどでございます。3人の行政顧問は,これまでも必要に応じてそれぞれの地域の問題やその解決に向けての意見を市長等に申し述べ,合併地域の発展のために尽力されています。また,地域審議会の審議内容を市のホームページでも公開しているところでございます。 今後ともそれぞれの地域が個性を発揮しながらも,市全体が調和した魅力あふれる都市の実現に向けて,地域住民の皆様の声を市政に反映する,よきパイプ役になっていただきたいと考えております。 (財政部長 八木政啓君 登壇) ◎財政部長(八木政啓君) 補助金返還についてお答えします。 施設耐用年数を待たずして目的外の用途への転用や施設の廃止を行うことによる補助金等の返還につきましては,避けられない事由がある場合もございますが,議員御指摘のように,市町村合併のはざまにおいてこのような形での補助金返還が起こりましたことは,まことに遺憾なことと思っております。 今回の問題も,普通の施設を維持する方策として,古い施設をリニューアルし活用するということで方向性はよいのでありますが,そこに補助金が使われている場合の対応について十分注意すべきだったと考えるものでございます。 今後はこのような補助金の取り扱いについて再度徹底することにより,より一層の注意を図ってまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。 (特命幹兼都市戦略部長 佐藤哲也君 登壇) ◎特命幹兼都市戦略部長(佐藤哲也君) 私からは全域交通ネットワーク駅前広場整備についてお答え申し上げます。 まず,全域交通ネットワークに関してでございますが,現在開いています都市交通戦略協議会では,コンパクトシティを誘導する都市交通体系の構築と中心部と郊外のよさを生かす全域交通ネットワークの実現を図るため,協議を重ねているところでございます。 今年度におきましては南北幹線軸としてのLRT整備,東西幹線軸となる幹線バスの整備,交通結節点の強化,電車,バスのICT化,モビリティ・マネジメントの推進から成ります5つの施策について方針を決定し,公共交通の目標像,市域別のサービス水準,えちぜん鉄道,福井鉄道による高頻度運行区間の設定について合意を得たところでございます。 また,すまいるバス的なものを含めるべきとの御提案がございましたけれども,平成20年度におきましては福井駅西口駅前広場を起点とするバス路線の再編,フィーダー交通となります地域拠点と周辺部を結ぶ2次交通のあり方,駐車場戦略の立案など,新たな課題についても取り組んでまいります。 今後の都市交通戦略協議会の予定でございますが,合意に向けて協議をいただきながら,ことし12月までには都市交通戦略をまとめる予定で,その内容などは毎回都市交通戦略協議会終了後にホームページで現在も公開させていただいております。 今後も逐次状況をお知らせいたしますとともに,議会へもお示しさせていただきたいと考えております。 また,平成20年度の具体的な事業展開といたしましては,鮎川線におけますパーク・アンド・ライド駐車場の整備と増便,福井市西部方面のバス路線沿線住民に対するモビリティ・マネジメントの実施,JR越美北線定期券利用者に対する京福バスの運賃の一部軽減,通学フリー定期の運用拡大などを進めてまいります。 LRTの整備や交通結節点の強化策などにつきましては,国,県,交通事業者などと密接な連携のもと,市民の皆様の意見を十分に反映させながら,おおむね5年間で事業化を完了したいと考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。 次に,中心市街地活性化事業における駅前広場整備に関する御質問でございます。 福井駅周辺土地区画整理事業につきましては,福井駅付近連続立体交差事業,福井駅西口中央地区市街地再開発事業など関連する事業もありますことから,それらと整合を図りながら事業を進めてまいりました。 しかしながら,議員御指摘のとおり,福井駅周辺土地区画整理事業の完成がおくれておりますことにより,市民初め関係者の皆様には多大なる御迷惑をかけております。あわせまして,事業への御協力,御理解をお願いしたいと思うところでございます。 次に,市及び県で行われました都市計画審議会での議論内容についてでございます。 審議会では,福井駅前広場整備計画検討委員会において意見集約されたレイアウト案を提示し,審議を行いました。その中で,レイアウト案につきまして特に御意見はございませんでしたが,それに関連いたしまして,交差点処理に課題があるのではないかと思われるという御意見と,今後手戻りがないように整備を進めてほしいという御意見がございました。今後整備を進めるに当たり手戻り工事がないよう留意し,交通シミュレーションを十分に行い,交通渋滞等が生じないよう努めてまいります。 次に,西口交通広場の整備につきましては,福井駅前交番がございます北側部分より順次工事に取りかかり,平成20年度末には全体の3分の1程度の整備を目指しており,全体といたしましては平成23年度の完成を目標としております。 なお,整備に当たりましては,現在の駅前広場機能を確保しながらの工事となりまして,歩行者動線,タクシー乗り場,自家用車乗降所などの移動などが伴い,市民初め駅利用者の皆様には何かと御不便,御迷惑をおかけいたしますが,御理解,御協力のほどよろしくお願いしたいと思います。 (福祉保健部長 熊野輝範君 登壇) ◎福祉保健部長(熊野輝範君) 放課後子どもプランの御質問のうち,児童館につきましてお答えいたします。 議員御指摘のように,地域によりましては児童クラブへの申し込みが定員を超えるところもございます。今後とも新3年生の入会が困難と思われる状況となることが想定されます場合には,できる限り早い段階で保護者の方々に周知を行っていきたいと考えております。 なお,現在本市では,児童会,児童クラブ事業につきましては1年生,2年生の完全入会を目指しまして,「希望と安心のふくい新ビジョン」に掲げました全地区での子どもプラン事業の実施に向けました取り組みを行っているところでございます。 今後,こうした取り組みのめどがつきました後に,児童館で行っている児童クラブに入れない懸念のある3年生についての対応を行っていきたいと考えているところでありまして,御理解を賜りたいと存じます。 (教育長 渡辺本爾君 登壇) ◎教育長(渡辺本爾君) 放課後子どもプランにつきまして,特に学校施設の利用についてお答えいたします。 本市におきましては,放課後における子供の生活につきまして,低学年の留守家庭の児童を対象に放課後児童健全育成事業として,従来から児童館を中心に,福祉部門において鋭意取り組んできているところでございます。しかしながら,児童館のない地区や児童館があっても定員オーバーにより受け入れが困難な地区におきましては,小学校の余裕教室を活用することが有効であるということで,地区の実態や,あるいは学校の実情を考慮しながら,教育委員会としましてもそれぞれ協議しながら積極的に取り組んでまいったところでございます。 現在の余裕教室活用の状況を申し上げますと,平成19年度は社西小学校を含め4校で活用しております。 また,平成20年度は一乗小学校でも児童クラブへの活用を予定しているところでございます。 教育委員会としましても,今後とも学校施設の使用につきましては,その要望に沿い,福祉部門,学校現場と十分協議しながら対応していきたいと考えておりますので,御理解いただきたいと存じます。 ◆23番(皆川信正君) 自席にて何点か再質問させていただきます。 まず,全域交通ネットワークについてですけれども,私が一番知りたいのは,例えば先ほどの質問の中でも申し上げましたように,11月に行われました県都活性化対策特別委員会で大まかな考え方が私たちに示されましたけれども,本来ならば3月末でこの都市交通戦略協議会を終えるところを,課題が多いということで,今御答弁にあったように,今年いっぱいやるということですが,現時点でも,あるいは3月末時点でも,そしてまた引き続きこういった都市交通戦略協議会が開かれていくものと推測いたしますので,その都度決まった内容について,まず私たちは知る義務がありますし,知りたいということを申し上げております。 これをもっとわかりやすく言えば,向こう5年間さかのぼって,完成時期を最終地点としますと,平成20年度,21年度,22年度,23年度と各年度ごとに,こういったものをいつまでにやりますよ,さらに言うならば,バス停や拠点はこういうところへつくりますよとか,乗り入れはいつの時期ですよというようなこと,あるいはこの5年間では,LRT化も含めてということで私は理解しておりますけれども,こうなると新幹線との絡みも若干出てくるわけですが,このLRT化はいつごろ導入してということになります。したがって,こういう一連のスケジュールといいますか全体像を早く示して,示した中でこの議会での論議も深めていく必要があるのではないかと,こういった意味で先ほど質問したわけでございますので,この点について十分御理解いただきたいと思いますし,この問題は非常に大きなプロジェクトと言えます。今まで言うように,乗り入れ,LRT,パーク・アンド・ライド,そしてバスでの接続,こういったバスの大きな再編なども含めて大きなプロジェクトでございますので,小出しにするのではなく,きちんと大きく枠をとって決めて,そしてそれをその都度論議した中で修正していく,それはいたし方のないことと理解しておりますので,この点についてもう一度考え方をお示しいただきたいと存じます。 それから,2点目は,福井駅西口再開発ビルのことですけれども,ずっと以前から御案内のとおり,再開発事業については画竜点睛の最後の福井の大仕事というふうな位置づけで,ここが本当に人を呼び込める施設になるのかどうかと,これが一番大切なことであります。AOSSA(アオッサ),プリズム福井,再開発エリア,そして電車通りや元町を経て福井西武までの一本の動線を町中ににぎわいを呼び込もうとするこの事業の中心に位置する最も重要かつ福井駅前にとっても最後の切り札という位置づけだと思います。そのことを考えると,本当にホテルが決まればいいと,それだけではないと思います。西口再開発ビルさえ建てば,しかもホテル,マンションということで,それに公共公益施設となると,本当にそういう意味で市民が求めているもの,あるいは動向調査によりますと,それぞれのマーケットに欲しいものがない,だから駅前へは行かないんだと,あるいは駐車場の問題も若干ありますけれども,そういった答えも出ておりますので,こういうリサーチをしっかりかけて,そして中身を何にするか決めていく必要があるのではないか,公共公益施設ということであれば,私はAOSSA(アオッサ)へ集中してもいいのではないかと,そんなことすら感じている次第でございます。 にぎわいの創出は,市民ニーズに合ったものをそうして入れていく,これが大前提だと思いますので,もう一度お答えを聞きたいと思います。 それから,児童館についてですが,学校を使うことを福井市として明快に答えを出してほしい。まず,学校を使うと,それから3年生は切られている状況ですが,先ほど言いましたように,20館で十数人から二,三人のところもありますが,児童館で既に3年生は受け入れているところもあるわけです。それは定員との関係ということになります。 1つ実例を挙げます。例えば,私の地元にはくすのき児童館がありますが,もともと平成11年に定員40名で発足しました。それが建物も敷地も何ら変わりません。定員50名になりました。そして,新年度は定員59名で運営しています。そんな中で1,2年生のみで3年生が外れていったという実態があります。本来の定員40名ですれば19名は定員から外れるわけですから,希望している3年生と合わせた,例えば19名プラス11名であれば,約30名の子供たちが学校で施設を使ってこの児童クラブを開設する,こういったことが可能でありますし,社南地区それから木田地区はもう既にそういうふうな3年生が中に入った受け入れで実際進んでいるわけですし,こういったことをあわせて考えると,これからの人数は3年生までは保証する,そして学校を基本的に使っていく,それはもう移動手段も考えても安全性考えても,本当に学校中心に使うのはいいことですから,そういう意味で私は申し上げてるんですが,そういったことがもう一度明快に確認できないものか,そういう意味で再度質問させていただきます。 以上3点,よろしくお願いいたします。 ◎市長(東村新一君) 今3点御質問をいただきました。 まず,第1点目の全域交通ネットワークでございますけれども,今5年間の計画を具体的に示すと,確かにそういう計画が示されれば一番いいんですけれども,これはやはり代表質問等でも議論のありました,いわゆる財政状況等の問題もございますので,なかなか具体的な整理までお示ししていくということは非常に難しい部分があります。ただ,どういうふうなことをやらなければならないかということについては,今の戦略会議等の中で整理をして,それをお示しをしていくというようなことについては,今御指摘のように,その都度お知らせをしていくような形をとっていくべきだと理解しております。 それから,福井駅西口再開発ビルの問題ですけれども,ホテルができたらすべてが終わるというものでは決してございません。ただ,今いろいろと計画されている中で,ホテルの問題というのが,非常にコンベンションの領域もありまして,今後どういう形ならば進出してもらえるか,このあたりによってどういう床の取得の部分とそこを運営する領域の部分といろいろの組み合わせが考えられるわけです。これによって当然公共公益施設とのあり方,こういうものもいろいろな組み合わせの中で変動を余儀なくされることもあるのではないかと,そういった意味であじさいトークの中でもそのような話をしたわけですけれども,したがいまして当然公共公益施設にどのようなものがいいかにつきましては,昨日の代表質問の中でも,商工労働部の方からもこういうことを今県の方へ要望しているという話もありましたが,そういうことも含めて検討していくということは,今並行しながらやっております。当然ホテルの状況がある程度見えてきたときに,並行しながら検討しているものと合体して,またお示しさせていただき,こういう考え方になるのではということを議論していただくことが必要になってこようかと思っております。 そして,児童館の学校を使うことにつきましては,当然学校の教室があいているかどうか,これが一番大きな問題でございまして,学校に教室があいていないのにそれを使うということはちょっと不可能でございます。したがいまして,そういうことを整理した上で,今御指摘のように,同じ場所にあれば,要は安全性もより高いのではないかという議論もありますから,低学年の方をそちらへ回すとか,そういう議論も整理しながら対応を考えていく必要があるだろうと思っております。 ◆23番(皆川信正君) もう一度聞きますけれども,市長の答弁で福井駅西口再開発ビルについて,今,市長が,あるいは福井市が考えていることはわかりました。 そこで,私としての不満はありますけれども,最後にこのビル関係で聞いておきたいのは,2月18日,市長が知事と要請しながら話をされたということに関連してですけれども,補助率,それから床取得,こういったものが一番の県の行政の中ではポイントとなりますけれども,補助率や床取得など,公共公益施設に県も入るといったこういうことを,いつまでに明快にされるのか,その時期,目途についてお尋ねします。 それから,児童館についてですけれども,児童館からはみ出た子供たちを学校施設を利用して児童クラブでやるということについてですが,私は何も市内にある四十何校の学校をすべて使うということを想定しているわけではございません。平成23年度まで新1年生の入る人数が,古い資料ですがまとめてあります。そして,現在の児童館の状況が資料として出ております。それから推測しますと,学校を使わなければならないほどの状況にあるのは,もう既に教育長からお答えの4校,そのほかに今豊地区がそうなりつつあるということ,そして2年ほど後には,この数字からいくと和田小学校がそうなるのではないかと私は推測します。 そういったごく限られた地区でしかそういう実態は生まれてこないわけですから,子供たちが多いところは学校も施設がないということも存じてますが,しかしそのないところでこの1年間,社南地区そして中藤島地区など,学校施設を使ってやってきた経緯があるわけですから,そこで知恵を出して何とか学校施設を使うということになれば,確かにすいてるところは児童館にずっと入れるわけです。込んでる地域が学校が必要なんです。こういったところにどう行政として地域の子供たちを守るという,教育の場でも生かせるという施策をしていくかどうか,このことが私は大切でないかなと思いますので,あえてもう一度この学校については特定の幾つかの学校にしかすぎませんから,こういうことなれば費用面でも大した額にはならないわけです。この点についてもう一度3年生までは保証するという方向を出していただけないものか,再度お聞きしたいと思います。 ◎市長(東村新一君) まず,児童館についてお答えいたしますが,今も申し上げまして,また議員も御指摘のとおり,生徒数がふえていこうとしている学校ほど,そういう施設を欲しいということになってくるものですから,今,小学校におきましては少人数学級というような形で,学級数もまだふえようとしている部分がございます。だから,そういう状況の中で,今,学校をすべからく使うんだというような原則論議を頭へ持っていくことはなかなか難しい部分があると。ただ,考え方といたしましては,先ほど申し上げましたように,余裕教室等があれば,その実態を踏まえて学校を活用していくというようにしながら,できるだけ今御指摘の3年生も含めた形で取り組みをしていかなければならないという,方向性はそのように思っております。ただ,今のお話のように,必ず学校を使いますというような原則論議を今ここで打ち出すわけにはいかないのかなと思っています。 それと,福井駅西口再開発ビルに対する県の支援ですけれども,これは今,公共領域をふやしたということでございますので,ここに対して補助金のかさ上げを要望しております。これは県が今新年度予算等を審議していただいているわけですので,そういう中で議論が整理されていくと認識しておりますし,床の部分については,公共公益施設のところに対して,県に対しての支援をお願いするということでございますので,先ほどから申し上げておりますような,ホテルの状況等も踏まえて,そしてまずどういう考え方を持つのかを整理していかない限り,今支援をしようという側としては,なかなか先になって返事をいただけるものではないものだと認識しております。 ○議長(谷口健次君) 次に,26番 宮崎弥麿君。 (26番 宮崎弥麿君 登壇) ◆26番(宮崎弥麿君) 新政会の宮崎であります。 通告どおり質問いたしますが,質問の前に,先月の2日に亡くなられました坂川前市長に対し,改めて哀悼の意を表するものであります。 坂川前市長が,市長選への立候補を決意された2年半前の平成17年10月ごろだと思います。夜8時ごろ突然訪ねてこられまして,12時近くまで福井のまちづくりや福井の将来について,お互いの夢を2人きりで話し合ったことを鮮明に思い出しております。坂川前市長の市政運営に対する情熱に大きな期待をかけさせていただいただけに,私にとっても非常に残念でなりませんし,心からの御冥福をお祈りする次第であります。 また,坂川前市長の遺志を継承するとして,第16代福井市長に就任されました東村市長に対しましても,高いところからではありますが,改めて心からのお祝いを申し上げます。 しかしながら,厳しい財政状況の中で,中心市街地の整備や森田北東部地区や市場周辺地区土地区画整理事業等,大型事業が山積していることもあり,安易な市政運営は望むべくもありませんが,東村市長には私ども新政会を初め多くの議員が立候補を願い,また支援させていただいた経緯もあり,市長の市政運営については大きな期待をいたすと同時に,私ども議員も市民に対して今まで以上に大きな責任があるものと考えております。したがって,政策決定に当たっては,今まで以上に事前に議会に説明し,議論を深める中で決定していただくことをまずもって強くお願いしておきたいと思います。 では,質問に入ります。 市長には当選後初めての定例会となりますので,市政運営に関して市長の基本的な考え方や思いを聞かせていただきたいと思います。 坂川前市長は,マニフェストふくい「誇りと夢」プランの中で,地域力,産業力,人間力のアップを政策課題としており,東村市長も退職される昨年11月までは副市長としてこれを推進する立場でありました。ところが,東村市長はその後の市長選や市政運営の説明の中で,坂川前市長のよい点は継承し,反省すべき点は修正する旨を申しておられましたが,市長は坂川前市長をどのように評価されておられるのか,まずお尋ねいたします。 その上で具体的に何を継承し,何を修正されようとしているのかについてもお伺いいたします。 次に,安全・安心のまちづくりについてお尋ねいたします。 東村市長のマニフェストには,お年寄りを初め市民一人一人が安心と安全を実感でき,家族が笑顔で生活できる福井をつくる旨を述べておられます。 ところが,今回示された予算書を見ても,継続事業とされているもののほかには,安心と安全が実感できる目新しいまちづくりの政策が見えないのであります。安心・安全のまちづくりは,災害に強いまちづくりもその一つでありますし,先般より全国的に話題となっている食の安全もそうであります。また,高齢者に対する福祉政策も安心できるまちづくりの一つであります。福井市民が本当に安心と安全を実感し,笑顔で暮らせる福井づくりについて市長はどのように考え,具体的にどのような施策を柱として推進させるおつもりなのかお答えください。 次に,教育改革についてお尋ねいたします。 市長は日本一の教育システムの整備をマニフェストに掲げ,また当選直後のマスコミとの会見の中でも,教育改革を一番最初にやりたい旨を申されておりました。事実,市長のマニフェストを見ると,子供への支援や教員への支援,あるいは学校の環境整備のため,福井市の教育支援プランを平成20年度中に作成するとするなど,教職員への支援策の充実強化が目立ちます。 一方,非行化が進む子供たちの健全化策については全く配慮がなされておらないようであります。 また,先ごろ国において新しい学習指導要領の案が公表され,従来のゆとり教育の路線を大きく転換し,主要教科の授業時間をほぼ30年ぶりに増加させることと,歴史や道徳教育を強力に推進させるという姿勢を打ち出したところであります。 そこで,お伺いいたします。市長が考える教育改革についてその内容と必要性,市長が目指す日本最高水準の教育システムの具体的な内容,また新学習指導要領の案と市長が目指す教育システムとの関連性,さらに新学習指導要領案に対する市長の所見についてもお伺いいたします。 次に,財政健全化への取り組みについてお尋ねいたします。 夕張市の財政破綻を契機として,自治体の財政健全化に対する市民の関心が大きく高まっております。 さきの当初予算の提案理由説明の中で市長は,今後の歳入見通しについて,地方交付税などの一般財源が減収となる厳しい見通しであると説明されております。一方,歳出の面では,高齢化の進展による義務的経費である扶助費が年々増加する中にあって,負債残高は年々累積し,全会計の合計は既に2,300億円を超える状況にあり,この返済に係る公債費も増加することは確実であります。 さらに,本市の特殊事情として,土地区画整理事業,福井駅周辺整備事業といった大型の継続事業を抱えているわけでありまして,本市の財政は大丈夫なのか不安を感じている市民も少なくないと存じます。 そこで,お尋ねいたします。このような厳しい財政状況の中で,山積する課題の解決にどのように取り組み,また財政の健全化をどのように図っていかれるのか,具体的なお考えをお伺いいたします。 最後に,橋南地域のまちづくりについてお尋ねいたします。 橋南地域のまちづくりにつきましては,これまでも何度かお尋ねしてまいりましたが,その都度福井市の玄関口に当たり非常に重要な地域である,今後は積極的に対応していきたいと,極めて抽象的な答弁しかいただけませんでした。 さらに,大雨,地震には特に弱い地域であり,その対応についても再三お願いしてまいりましたが,具体的な対応はしていただけませんでした。そのことが御存じのとおり,福井豪雨により甚大な被害をこうむる結果になったと思っています。 また,本市の交通の軸となっている県道については,西木田交差点から花堂までの間で計画どおりの幅員が確保されておらず,市街地中心ゆえのボトルネックとなっているといった問題もございます。しかし,対応していただけない理由となっていた地籍混乱も法務省の対応で解消された今,橋南地域について福井市のまちづくりの中で市長はどのような位置づけをし,今後はどのようなまちづくりを推進していただけるのか,改めてお尋ねいたします。 以上,5点について誠実な答弁をお願いし,私の質問を終わります。 (市長 東村新一君 登壇)
    ◎市長(東村新一君) ただいまの宮崎議員の御質問に対しお答えいたします。 まず,坂川市政についての御質問にお答えします。 人口減少あるいは少子・高齢化時代においても福井市が持続可能であり続けるためには,中心部,周辺部,それぞれにおいて都市機能を集約させることが必要となってきます。その点において坂川前市長が本市の今後のまちづくりの方針として,中心部のにぎわい,周辺部の安らぎを目指した高感度コンパクトシティの考えを打ち出したことにつきましては高く評価しており,今後も継続していきたいと考えております。 このためにも中心部においては,昨年11月に認定されました福井市中心市街地活性化基本計画を着実に実行し,駅前広場などの都市基盤整備,商業の活性化,まちなか居住などによってにぎわい創出を図ってまいります。また,郊外におきましては,生活基盤の整備を図るとともに,観光,食といった安らぎ面を引き続き強化していきます。ただ,中心部でにぎわい,郊外部で安らぎと言われても,多くの市民の方にとりましては,特に郊外の安らぎについてはわかりづらかったかもしれません。こうした点につきましては,現在各地域で福井学に取り組んでいただいておりますが,これらの成果を踏まえ明らかにするとともに,全域交通ネットワークにより中心部と郊外部の連携を図ってまいります。 また,これまで人材輩出市として位置づけられてきた感がありますが,有能な人材がこの福井の地で活躍できるよう,地元企業の情報を市内学校の卒業生に配信し,Uターンにつなげたり,教育委員会と一体になり,福井市教育支援プランを策定し,教育環境の整備を行うことでさらなる優秀な人材の育成に努めてまいります。 次に,安全・安心のまちづくりについての御質問にお答えいたします。 市民生活にかかわる安全・安心とは,生活上の不安をもたらす犯罪,災害,生活環境の悪化,食物汚染,子育て環境,さらには年金等の生活基盤など,極めて広範囲に及ぶと考えております。これらにかかわる諸課題は一朝一夕に解決できるものではありません。また,社会や地域を取り巻く環境により変動するものでもあります。したがって,安全・安心のまちづくりを進めるには,市政全般に渡り,確実にそして継続的に取り組みを進めるとともに,新たに生じた課題についても一つ一つ的確に対応していくことが必要であると考えております。 近年では全国的に地震,水害,土砂災害等の災害が頻発しており,また子供にかかわる犯罪等が大きな問題となっております。市の責務として市民一人一人が生活する地域社会から災害や犯罪等の不安をなくしていくことは,特に重要な課題であると認識しております。学校等の耐震補強を初めとする災害防止対策,下水道や河川の浸水対策,防災情報システムの整備などを継続するとともに,地域の共助が重要でありますので,自主防災組織の結成促進に加え,新たに高齢者等の災害時要援護者の方を地域で支援するための体制の構築などに取り組んでまいります。 また,市民が安全で安心して暮らすことができる地域社会づくりを推進するため,福井市生活安全推進協議会を設置し,関係機関や市民の皆様と連携して,子供の安全確保や市民の身近な犯罪被害防止のための取り組み等を進めておりますが,子供の安全確保については新たに市内全中学校区での子供を守りはぐくむネットワークづくりに取り組んでいるところでございます。 また,少子・高齢化社会においてセーフティーネットとしての福祉も重要な課題であり,直近では食の安全も大きな課題となっております。これらは国としての取り組みによるところが大きいわけでありますが,地域に実情に応じての取り組みも重要です。介護や福祉,子育てなどに地域が協力して取り組むための地域コミュニティーの維持や強化,いきいき長寿よろず茶屋の整備などによる祖父母力の強化,放課後児童クラブの拡充,障害のある児童・生徒への支援など,「希望と安心のふくい新ビジョン」において掲げた施策を着実に進めてまいります。 冒頭申し上げましたように,安全・安心は極めて広範囲に及ぶものであり,市民の皆様の協力がなくしてはなし得ませんので,さらなる御協力を賜りますようお願いを申し上げます。 次に,教育改革についてお答えいたします。 まず,教育改革の内容と必要性についての御質問ですが,教育は将来の社会を担う子供たちを育てる極めて大切な営みであり,国や地域の発展は教育の成否にかかわっていると言っても過言ではないと考えております。 幸いにして福井市におきましては,これまで非常にすぐれた人材を輩出してまいりました。本市は先人の努力によって人づくりの伝統が息づいたところと言ってよいと思います。 また,さきの全国学力・学習状況調査において,福井の子供たちの学力は全国でもトップクラスにあるという結果も出ております。 こうした人づくりのすぐれた土壌を引き継ぎ,さらに豊かなものにしていくとともに,特にこれからの時代においては,みずからの将来をしっかり見据え,夢を持ち,これからどのように生きていくのか,そのためにはどのような力を身につけなければならないのかといったことをみずから考え行動することのできる,生きる力を子供たちに育てていく必要があります。 次に,教育システムの内容についてお答えいたします。 この生きる力をはぐくむためにまず大切なことは,先生方や保護者の皆様が子供たちとしっかり向き合う時間を持つことだと思います。また,地域の教育力も高めていく必要がございます。そして,学校と家庭と地域が一体となって,子供たちを育てていく体制や環境を整える必要があると考えております。こうした学校,家庭,地域の連携を進めていくために,すべての小・中学校で集中的に授業公開やそれぞれの学校の特色ある取り組みなどを公開する教育ウイークの実施や小・中学生が地域と交流,連携する事業などを展開するとともに,本年度中には福井市教育支援プランを制定し,具体的な施策をまとめてまいりたいと考えております。 次に,新学習指導要領案と教育システムの関連についての御質問です。 新しい学習指導要領案についてでございますが,今回は現行学習指導要領の生きる力をはぐくむという理念を引き継ぎ,そのための具体的な手だてを確立するという観点から改定がなされたと聞いております。子供たちに生きる力をはぐくむというねらいは,私の目指しているところの方向と同じくしているところであると考えております。 次に,新学習指導要領案に対する所見を申し上げます。 今回の改定では,授業時間の増加や道徳教育の充実といったことも示されておりますが,こうしたことも踏まえ,知,徳,体のバランスがとれ,たくましく生きる力を身につけた子供たちを学校,家庭,地域で手を携えて育ててまいりたいと考えているところでございます。 (財政部長 八木政啓君 登壇) ◎財政部長(八木政啓君) 財政健全化についてお答えいたします。 議員御指摘のとおり,一般財源の確保が非常に厳しい状況が続いている中で,福井駅西口の再開発,土地区画整理事業などの大型事業とともに,少子・高齢化の対応や耐震化事業など,市民生活に直結した行政課題が山積しており,極めて厳しい財政運営を強いられております。 このような財政状況にありましても,将来の福井市の発展につながる事業につきましては着実に前進させていく必要がありますことから,中・長期的な財政健全化の観点に立ちまして,従来にも増した事務事業の見直しによる事業の厳選,そして徹底したコスト縮減により,財源を捻出してまいります。 と同時に,より一層の市税収納率向上などに努め,安定した一般財源の確保に最大限の力を注ぎ,健全な財政構造を構築してまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。 (特命幹兼都市戦略部長 佐藤哲也君 登壇) ◎特命幹兼都市戦略部長(佐藤哲也君) 私からは橋南地域のまちづくりについてお答え申し上げます。 橋南地域の福井市のまちづくりにおける位置づけでございますが,豊,木田,足羽地区を含めました橋南地域につきましては,豊かな緑と歴史資源を擁します足羽三山の整備を初め,カルチャーパークやおさごえ民家園,愛宕坂茶道美術館,さらには橘曙覧記念文学館など,市民の憩いと文化の拠点が整備,配置されております。また,大型商業施設や福井商工会議所,県の健康福祉センター,改装になりました福井赤十字病院もございます。このほかにも古くから北国街道の町並みや寺社が残る一方で,新たな住宅団地の開発もされておるところでございます。 このように,商業,業務,住居,医療,福祉などの諸機能がバランスよく配置された地域であると認識しております。 平成12年に策定しました福井市都市計画マスタープランでは,これらのことを踏まえまして,橋南地域を含めた市街地南部地域を生活と交流が調和したまちと位置づけているところでございます。 なお,都市計画マスタープランにつきましては,今年度から見直しに着手したところでございまして,来年度には地域の皆様と意見交換の会の開催も予定しております。 橋南地域の今後のまちづくりにつきましては,今ほど申し上げました数多くの地域資源を生かしつつ,また地域の皆様の意見も踏まえながら,マスタープラン見直しの中で検討してまいりたいと考えております。 なお,質問の中にございました県道福井鯖江線につきましては,昨年7月に県に対して道路拡幅の要望も行ったところでございますので,御理解賜りたいと存じます。 ◆26番(宮崎弥麿君) 市長さんには教育問題,坂川市政に対する考え方,いろんなことを詳しく御答弁いただいてありがとうございます。 教育問題については,非常に大事なことであり,そしてまた難しい問題であろうと思います。人づくりこそ国づくりの基本だというようなこともあるとおりでありますけれども,福井は学力では日本でトップということでありますけれども,人間として本当に立派な人間になるような教育も忘れずにしていただきたいなと思っております。これは要望で結構ですけれども,そこのところを間違うと,頭はいいけれどもあいつは何だと,ちょっとおかしな男でないのかと,女でないのかとかと,そういうようなことになってもいかがなものかと思います。人としてのそういう道をきちんと教えていただけたらありがたいなと思います。 特に戦後,教育に政治が入ってくるとなかなか難しいことになってしまう。道徳教育を嫌う方もおられるようでございますけれども,私は日本の伝統,そういったものを生かしながら道徳教育も大事にしていただきたいなと,そんなことを思っておりますので,よろしくお願いしたいと思います。 それから,そういった中で,非行が非常にふえております。子供たちの非行の低年齢化あるいは悪質化,潜在化といった問題が叫ばれておりますけれども,そういったことに対しても道を誤った子供たち,あるいは踏み外した子供たちを救う教育も,指導もお願いしたいと思っております。 それから,橋南地域についてでございますが,五,六年前ですか,月見地区で火事がありました,一つの例として申し上げますけれども,月見1丁目です。月見地区は道路が狭いということで,そして住宅が密集しているということで,消防も火事があると最大の出動態勢に入るようでございますが,五,六年前の火事で,南消防署から近いものですから,大型の消防車が先に着いてしまって,同交差点で流れなくなってしまった。道をふさいでしまったわけなんです。その後から来た小型車がもう入れない。そのために消火活動がおくれて1軒全焼,中で寝ていた子供2人,小学生ですけれども,亡くなられてしまった。悲惨な事故でありました。その葬式に私も行きましたけれども,お父さん,お母さんは顔じゅうに包帯を巻いて葬式に参列し,障害者用の車に乗せられて,そして葬式の喪主を務めておられました。見るに見られない事故でございます。これはやはり消防態勢というのか,まちづくりの態勢というのか,道路整備がなされておらなかったためだと私は思っております。 そういった地域であるということも頭に置きながら,道路の整備に,これから力を入れていただきたい,まちづくりをしていただきたいなと思っております。 橋南地域は,裏通りに入ると道路も非常に狭い。生活するのには,それでなれてしまってはいるんですけれども,いろんなことがあるとその都度困るような状況が出てきておりますので,その点も頭に置いていただきたいと思っております。 あとのことについては,これからいろいろな委員会,その他で発言させていただきます。 以上,2点についてお願いして,質問を終わります。よろしくお願いします。 ○議長(谷口健次君) 次に,16番 後藤勇一君。 (16番 後藤勇一君 登壇) ◆16番(後藤勇一君) 志成会の後藤勇一でございます。 通告に従いまして質問させていただきます。 まず,市民協働についてですけれども,東村市長の「希望と安心のふくい新ビジョン」では,市民提案に基づいた市民協働のさらなる推進ということが,行財政改革,市民本位のスリムで効率的な市政により地方分権時代に対応するという項目の中で書かれております。 市民協働というのが行財政改革の中で位置づけられているということで,これから本当に市民が公共分野を担っていく,市民自治の方向でNPOが役割を担っていくんだと,そういうことが明確に福井市の政策の中で位置づけられたと理解しておりますけれども,ただそうしたマニフェストの中の市民協働の位置づけが,やはりこの平成20年度の提案理由の説明,また具体的な施策の中では明確にされていないのではないかと感じております。 行財政改革と市民協働をどのようにリンクさせていくのか,今までの福井市が進めてきました施策進行管理システム,市長が進めようとしております徹底した事業の見直し,そうしたものと市民協働事業をどのように連携し,どのように進めていくのか,その点をお聞かせください。 また,その市民協働の大きな柱が,現在進められている協働に向けたミーティングテーブルだと思っております。この市民提案に基づいた市民協働事業のさらなる推進ということからは,このミーティングテーブルの実態が非常にかけ離れたものになっていると思います。市民からの事業提案に関しては全くと言っていいほど採択されておりませんし,また市役所での行政の公募の方も,限られた部署で本当に毎年同じような公募しか行われていないということで,市役所の全部署を通じて市民協働を本当に推進していこうというのか,そうしたことへの意気込みというのが全く感じられないと思います。 この現在のミーティングテーブルがなぜこのように余り進んでいないのか,その点の問題点がありましたらお聞かせください。 また,今後のミーティングテーブルの進め方をお聞かせください。 市民活動センターについてお尋ねします。 以前,JR福井駅高架下に市民活動センターを設置するという案が出ておりまして,これは県都活性化対策特別委員会の方でも論議されているのではないのかなと思っていますけれども,それが突然今回のJR福井駅高架下利用計画案では消えております。この点がどのように論議されて,どのような決定がされたのか,これをお聞かせください。 ただ,市長のマニフェストの中ではこの市民活動センターの設置ということが明確にされておりますので,どのように今後進めていくのか,その点をお聞かせいただきたいんですけれども,私といたしましては,過去何回か言っていますように,この市民活動センターがAOSSA(アオッサ)の中にやはりあるべきではないのかなと思っております。県のふくい県民活動センターがあり,そしてまた別のところに福井市の市民活動センターができるというのが,やはり非常にサービス面ではダブってしまいますし,その点で言いますと,ふくい県民活動センターと合体してしまうとか,あるいは今後の展開の中で地区活動とNPO活動の連携というのは非常に重要ですので,中央公民館のある5階のフロアに市民活動センターが入ることがやはり望ましいのではないかなと思っております。その点,市民活動センター設置の進め方についてお聞きします。 続きまして,地域コミュニティーについてですけれども,これは昨日我が志成会青木議員の代表質問の中で,地域コミュニティーに関する質問を行ったところですが,スケジュール的にどのように進めるというふうな回答しかいただけなかったと思いますので,再度質問させていただきます。 私はこのマニフェストの中にある地域コミュニティーの新しい組織づくり,そういったことは今までの地区のあり方,市民自治,住民自治のあり方を変えていくという大きな課題として市長は意図しているのではないかなと感じております。この地域コミュニティーの新しい組織体制づくりに対しまして市長の考え方,思いというのを聞かせていただきたいなと思っております。 私としては,今現在,地区というのが小学校区単位で決められておりますし,この生活圏での活動というのは非常に重要だと思っておりますけれども,今後高齢化の進行で,やはり地域による偏り,またNPO,そうした市民との連携ということを考えていくと,今の小学校区単位の地区のあり方というのは,やはり見直していくべき,より広い範囲,2万人から3万人といったよりもっと自治がしやすいといいますか,本当に市民の自治というのが進められるような単位というのがあるんじゃないかなと思っております。そうした意味で,今後この地区のあり方をどのように考えていくのか,また今の自治会,公民館,NPOとの協働のあり方をどのように進めようとしているのか,この市長の地区のコミュニティーの新しい組織づくりに対する思いをぜひ聞かせてください。 引き続きまして,農業政策についてお聞きします。 まず,国の補助事業のあり方ですけれども,我が会派でこの前農林水産省から平成20年度の国の補助事業等の説明を受けました。非常に大きな予算が国から地方に出されるわけですけれども,そうした補助金,交付金を受けまして地方が本当に豊かになっていくことは非常に望ましいと思うんですけれども,一方でこの補助金のあり方というのがこれでいいのかなということも感じております。安易に補助事業を予算化していくことによって,弊害があるのではないかなと疑問を持っております。 平成19年度,昨年度の福井市の当初予算で,国のそうした農林水産系の補助事業として農業関連施設に対する予算が数千万円ついていましたけれども,この事業は事業途中で中止になっております。また,グリーンツーリズムの農家民宿のための予算が,これも当初予算で2件,総額960万円の予算がついておりますけれども,やはりこの内の1件は途中で事業中止になっておりますし,もう1件の方も予算がつけられた段階では,この事業を進める主体がありませんでしたし,この事業計画もない,事業見通しもない状態で480万円という予算がこの1件にはつけられております。これは国の農山漁村活性化プロジェクト支援交付金という交付金を活用しているんですけれども,やはり最初に予算をつけてその後事業を考えて組織をつくっていくというやり方がとられています。こうしたことが,先ほど言いましたように,予算はついたけれども,やっぱりやれなくなったということで安易に事業中止になったり,そうしたことにつながっているのではないかなと思っております。やはり,徹底的な業務,事業精査という視点から,このような予算のつけ方,国の補助金の取り方に問題はないのか,その点を聞きます。 続きまして,耕作放棄地等の対策ですけれども,全国的に耕作放棄地が非常に問題となっておりますけれども,現在の福井市における耕作放棄地の現状,どれぐらいかということ,そして今後の対策をお聞かせください。 市長のマニフェストの中では,休耕地等での菜の花プロジェクト,これは滋賀県でかなり進んでおりますけれども,取り組みが出されております。バイオディーゼル燃料が非常に注目されまして,福井県内でもバイオディーゼル燃料を供給するガソリンスタンドが今出てきておりますけれども,それとあわせてその食用油,廃油の回収というのも非常に今奪い合い状態といいますか,今リッター35円から40円という価格で取引されております。そうした中で,今後燃料の自給という視点からも,やはりこのバイオディーゼル燃料の取り組みというのは非常に大切だと思いますけれども,菜の花,ヒマワリ等を栽培し,そしてリサイクルしていくことが全国的に進められておりますけれども,福井県で進めていく上での課題,問題点をお聞かせください。 続きまして,お米の粉の普及ですけれども,これも輸入食品の増大による不安の増大,そして石油価格,バイオエタノールによる穀物価格の高騰ということで,非常に日本人の食生活,そうしたものの不安がふえてきております。 そうした中で,唯一自給できる穀物としてお米がありますし,やはりお米を今後いろんな分野で普及させていく必要があるのではないかなと思っております。お米の粉を活用した商品が今後やはり求められていくと思っております。現在,米粉で言いますとお米の粉のパンは非常に取り組みがされていますけれども,やはり小麦にかわる代用品として,米粉はすべて小麦粉のかわりになると言われておりますし,現にお米の粉のうどんとかラーメンとかさまざまに開発されてきております。平成18年12月定例会中の予算特別委員会でもそうしたものの普及をぜひにということで訴えましたけれども,消費者サイドからの各家庭における天ぷら粉等にかわるためのお米の粉の常備運動,そうしたことが取り組めないのかということを考えております。ぜひこうしたことを,お米の消費が落ちている中でお米の粉を普及させることによって日本人の自給率を高め水田を守っていく,そうした取り組みをぜひ積極的に行うべきではないのかなと考えておりますけれども,そうしたことに対する御所見をお願いいたします。 続きまして,施設の有効活用についてお聞きします。 まず,学校給食の施設ですけれども,現在学校給食センターの業務委託が論議されております。この学校給食は,365日のうち年間200日提供されていますが,実際年間の4割以上の日は使われていません。これは給食センターだけではなくて,自校式の給食室も同じですけれども,今後やはりこの給食センターの業務委託あわせまして,学校給食施設の活用ということも検討課題として論議していくべきではないのかなと思っております。 学校給食センターの場合は,今後民間委託するにしても,365日のうち夏休みや土日等の休みがありまして,200日の活用ですので,なかなかそうした意味では従業員の確保等も非常に厳しいのではないかなと思っております。給食がない日にその施設をもっと活用することを提案していけば,民間企業のやる気を引き出していけるのではないかなと。例えば,委託を受けた企業が学校給食をつくって,そのあいた時間でお弁当業務をするとか,病院等の給食業務を引き受けるとか,さまざまな加工商品の業務をそこの中で行っていくとか,いわゆるそうした給食センターを365日何らかの形で活用できるといったことを行っていけば,委託を受ける業者の方もかなりやる気が出てくると感じております。また自校式の給食施設も同様ですけれども,やはりこれは小学校区というその地区の学校ということもありまして,小学校の給食施設というものも地区のために活用できないのかなと感じております。これは毎日児童の給食とあわせて地区の高齢者のための給食なりお弁当をその給食室でつくって,学校で地区のお年寄りと子供たちが一緒に食事をする,また土日も含めて毎日給食室からお弁当が届けられる,そうしたことによりまして,例えば介護保険のホームヘルパーのお昼の部分の業務の軽減とかも含めまして,さまざまなところによい面での影響が出てくるのではないかなと考えております。 学校給食センター及び給食室のこうした点の活用をぜひ検討していくべきと考えておりますけれども,その御所見をお伺いいたします。 あわせまして,福井市の例えば市民ホールでありますとか企業局の上のホールでありますとか,そうした市の施設が土日は遊んでおりますので,そうしたホール,会議室等もあわせて有効に活用できないか,そうしたことも御所見をお願いします。 また,これは市の施設だけではないですけれども,やはり民間の会社の会議室とか,民間の会社が抱えているホールとかも土日に使っていないところがやはり多いと思いますので,そうしたところも有効に活用できるような,低額で,例えばボランティア団体,NPO,障害者団体とかが低価格で活用できるように,そうした土日会議室等のコーディネートができないのかなと考えております。そうした仕組みがつくれないでしょうか。 続きまして,障害者就労についてお聞きいたします。 平成19年の障害者雇用状況が昨年11月に公開されましたけれども,その障害者雇用状況というのはほぼ5年間ずっと公開され続けております。平成19年の特徴は,福井市内ですけれども,障害者雇用が義務づけられている56人以上の企業が現在261社で,障害者雇用数は1,019.5人と1,000人の大台に乗っております。実雇用率が2.34%と,この5年間では最高になっております。 しかしながら一方,全く障害者を雇用していない企業が100社,1.8%の雇用率を守っていない企業が全体の約73%であります。福井市に社会福祉法人コミュニティーネットワークふくいという団体があります。ここは障害者を雇用するための福祉工場等を経営している団体ですけれども,その会社が357人の障害者を雇用しているんです。この1社を除けば,福井市内の障害者雇用率というのは現在1.54%で,ふえているといっても,その障害者雇用を目的とした社会福祉法人コミュニティーネットワークふくいだけが雇用がふえているということが言えるんではないかなと思っております。 ここで質問ですけれども,この平成19年の雇用状況,過去5年間の雇用状況の推移を見て,福井市としての御意見を伺いたいなと思っております。 平成18年度から障害者雇用促進法が改正されまして,特例子会社の問題でありますとか,精神障害者の雇用のこと,在宅就業障害者のことが法改正されておりますけれども,福井市内におきましてそれらの状況はどうなっているのかお聞かせください。 あわせまして,福井市の取り組みをお聞かせください。市役所,教育委員会,企業局等の各雇用率,さらに障害者施設からの商品購入などの取引の状況をお聞かせください。 また,これは先ほどの市民活動センターとは逆ですけれども,JR福井駅高架下の就労支援事業所というのが,これまた私にとってみれば,突然出てきたなという感じがするんですけれども,これはどのような役割を持つ施設なのか,その点をお聞かせ願いたいと思います。 続きまして,公共施設等の喫煙対策についてお伺いします。 まず,公共施設ですけれども,健康増進法が施行されまして,受動喫煙防止の措置を具体化することが大きな社会的な流れとなってきております。タクシーの全面禁煙化,そして飲食店でも全面禁煙措置をとるところがふえてきております。そうした中で,当然のことながら公共施設も同様に受動喫煙防止のための措置がとられ,さきの9月定例会で,「学校では県内の校長会による申し合わせによりまして,敷地内完全禁煙となっておりますとともに,公民館を初め文化及びスポーツ施設につきましては少なくとも分煙を実施しており,法律の趣旨に沿った対応がなされているところであります」という答弁がありました。 しかしながら,分煙が不十分である,受動喫煙が防止されていないという声をよく聞きます。私も何カ所か公民館を回って,この受動喫煙に対しての状況をちょっと見ているわけですけれども,やはり中には受動喫煙に対する対策が不十分ではないかなという施設があります。 受動喫煙の定義というのは,「室内またはこれに準ずる環境において,他人のたばこの煙を吸わされること」です。それへの対策は,喫煙場所から非喫煙場所にたばこの煙が流れないように分煙,分割するという方法をとる,これが受動喫煙の対策になっております。 問題なのは,やはりたばこを吸う場所が1カ所に固められているという対策だけですから,そのたばこを吸う場所が玄関先であったり,ロビーであったり,その煙を通らないと公民館に入れないとか,その煙のロビーを通らないと会議室に行けないとかという状況になってるところがあります。こうしたことは,やはり受動喫煙の防止にはなっていないと思いますし,それは単に二,三の公民館だけではなくて,多くの施設でこういう状況がまだ続いているのではないかなと感じております。 その対策というのを今後改善していくのかどうかをお聞かせ願いたいと思いますし,また今指定管理の施設がふえておりますので,指定管理者制度を導入した施設に対する指導,後,公の施設の中で民間がやっている飲食店,食堂,レストラン等の対策に対する指導はどのようになっているのか,その点もお聞かせください。 次に,路上喫煙の対策ですけれども,千代田区を初めとして全国では路上喫煙を条例で規制している自治体が多くあります。ポイ捨てなどのマナーの問題,たばこの火の子供に対する危険性の問題,今言いました受動喫煙の問題なども考えていきますと,やはり路上も公共スペースでありますので,こうしたところのルールづくりが必要なのかなと感じます。 今後路上での喫煙,受動喫煙防止対策をどのようにとっていくのかをお聞かせください。 以上,ちょっと今回もしゃべり過ぎましたけれども,一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○議長(谷口健次君) ここで暫時休憩します。午後1時から再開します。             午前11時47分 休憩──────────────────────             午後1時2分 再開 ○副議長(石川道広君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 理事者の答弁を求めます。 (市長 東村新一君 登壇) ◎市長(東村新一君) 後藤議員からの御質問のうち,地域コミュニティーについてお答えいたします。 「希望と安心のふくい新ビジョン」の基本方針でも掲げましたように,地域にかかわる安全,安心,福祉,まちづくり,担い手づくりなどを,地域がみずからの課題として取り組み,さらには地域の個性を生かした豊かさを実感できる社会を実現するためには,地域コミュニティー機能の再生強化が必要と考えております。中でも,地縁に基づく自治会活動は,市民が地域活動に参加するための最も身近な場であり,これまでも行政の公共的なサービスを補完する重要な役割を担ってきました。 しかし,今や少子高齢化,家族形態の多様化,個人化等により,その力の脆弱化が懸念されております。また,都心部,郊外部,農山漁村地域等の地域ごとに異なる課題がある実態が明らかにもなっており,今後これらの地域の実態を調査分析し,地域コミュニティーに関係する公民館や各種団体,関係部局等との協議を進め,望ましい地域コミュニティーのあり方や,場合によっては地域連携による組織づくりについて検討を進めてまいりたいと考えております。 (副市長 吹矢清和君 登壇) ◎副市長(吹矢清和君) まず,市民協働についての御質問のうち,第1に事務事業の見直しとの関係につきましてお答え申し上げます。 行政改革の推進項目には,事務事業の見直し,定員管理の適正化,民間委託等の推進がありますけれども,加えて分権型社会への対応も大きな視点でございます。事務事業の見直しなどは,経費を節減し,財源を捻出して,新たな行政需要に対応しようとするものであります。これに対し分権型社会の対応は,よりよい地域づくりを実現するため,公共サービスを担う市民の活動を積極的に支援し,市民が主人公の生き生きとした福井市を目指そうとするものでありまして,市民協働事業の推進もこれに含まれます。 また,昨年2月に構築した福井市マネジメントシステムにおきましても,市民とのパートナーシップを進める取り組みとして,市民協働による事業の推進を位置づけています。こうした取り組みも着実に推進したいと考えているところでございます。 次に,協働に向けたミーティングテーブルにつきましては,協働の機会の拡大を図る仕組みとして実施しているものであります。既存の事業を協働化する市役所発と,市民の自由な発想による提案について協働事業化する市民発があります。協働事業の件数は,ミーティングテーブルで実施された事業を含め,平成19年度では76件であります。委託以外に補助,助成,実行委員会などがあります。 協働が実現された事業が少ないことにつきましては,まだミーティングテーブルを始めて3年目ということもありまして,市民活動団体と行政との双方の間で企画や意識に未成熟な部分があると言えようかと存じます。 今後は市民と市職員を対象とした協働の課題や実例を学ぶセミナーを開催するなど,協働へのより一層の意識啓発に努めますとともに,企画案へのアドバイスなど,市民活動団体と行政の調整を図りまして,協働事業の拡充に積極的に取り組んでまいります。 第2に,市民活動センターの御質問でございます。 この整備につきましては,JR福井駅高架下の第7ブロックに設置することで方向性をお示しし,福井市中心市街地活性化基本計画の中でも位置づけました。そして,市民活動センターと県民活動センターの役割やその違い,ハード,ソフト面での機能のあり方などについて検討を重ねてきたところであります。 県民活動センターでは,NPOの認証事務を初め会議室など活動の場の提供や情報発信などを行い,AOSSA(アオッサ)7階に移転オープンして以来,その利用者数が従来と比べて約20%増加するなど,順調に運営されています。 このような中,本市の市民活動センターを高架下に設置しますと,利用者が分散するおそれなど,県,市,双方の活動センターの運営に支障が生ずる懸念があります。 このようなことでありますので,福井駅高架下での整備を断念し,設置場所や機能,運営方法など,再度検討することとした次第でございます。 今後の方向性としましては,市民活動センターと県民活動センターの役割分担を明確にするとともに,県都である福井市に県民活動センターが整備されているという利点も生かした上で,相乗効果が図られるよう検討してまいります。 さまざまな選択肢がございますので,課題を整理しながら,よりよい市民活動センターとなるよう取り組んでまいります。 引き続きまして,障害者就労についての御質問にお答え申し上げます。 第1に,平成19年障害者雇用状況であります。福井市内で雇用されている障害者数は,前年と比較して68人増加しておりますけれども,一方,法定雇用率を達成している企業数の割合は,前年の50.0%から44.8%へと減少しております。これは雇用されている障害者数自体は増となりましたけれども,景気が回復してきたことなどにより企業の労働者全体がよりふえましたことから,その割合が低くなったものでございます。 過去5年間の雇用状況の推移におきまして,障害者雇用が義務づけられている企業数は年々ふえている中,全く雇用していない企業も依然として多いのが現状でございます。これは障害者を雇ったことのない企業は,どの部署でどんな仕事をしてもらえるか見当がつかないといったように,障害者の方々に働いていただくノウハウを持っていないため,雇用に踏み切れていないことなどが一因として上げられます。本市の企業においては,障害者雇用はまだまだ厳しい状況であると認識しております。 このような中,本市におきましては,障害者御自身のキャリア形成を図るための支援としてのキャリア支援セミナー障害者コースの取り組み,また対象となるすべての企業が障害者を積極的に雇用するための雇用奨励金制度の拡充,さらに障害者雇用促進展を開催するなどの啓発活動など,引き続き力を注いでまいります。 一方,国においては,福祉から雇用の基本的な考え方を踏まえ,障害者の自立促進に向けた推進5カ年計画を策定,実施することとなっております。本市におきましても,こうした国の動向に呼応し,福祉と雇用分野における連携のもと,福井市障害者地域自立支援協議会のさらなる強化を図りまして,障害者の就労支援に努めてまいりたいと考えております。 次に,事業主が障害者の雇用に特別な配慮をした特別子会社につきましては,県内には設置がございません。 また,精神障害者の雇用状況につきましては,平成18年は4人,平成19年には8人となっております。 さらに,在宅就業障害者の状況につきましては,事業主と障害者の間に立って支援を行う在宅就業支援団体の県内登録もなく,また国,県においても把握が困難でございます。 今後事業主と障害者を調整するコーディネーターの育成が求められますことから,国,県の関係機関と連携しまして,その対応策を研究してまいりたいと考えております。 第2に,福井市の取り組み状況であります。 平成19年6月1日現在において,福井市役所全体での障害者の雇用率は,算定の基礎となる職員数2,231名に対し40名でありまして,その率は1.79%でございます。 内訳といたしまして,教育委員会における障害者の雇用は,算定の基礎となる職員数376名に対し11名でありまして,その率は2.93%であり,企業局における障害者の雇用は,算定の基礎となる職員数157名に対し2名でありまして,その率は1.27%でございます。その他の部局における障害者の雇用は,算定の基礎となる職員数1,698名に対し27名でありまして,その率は1.59%でございます。今後とも毎年度計画的に障害者雇用を積極的に行ってまいる考えでございます。 障害者施設等からの商品購入などの取引状況につきましては,今年度軍手の購入が15件ございます。 就労支援事業所につきましては,セルプショップのような物販を中心とした店舗など,障害者の方々のための場の提供を予定しております。その内容については,今後検討してまいる考え方でございます。 (農林水産部長 穴田孝治君 登壇) ◎農林水産部長(穴田孝治君) 私からは農業政策についてお答えいたします。 まず,事業の精査についてでございますが,国の補助事業に採択されるためには,補助要綱に基づく基準や全体構想,計画目標を踏まえた適切な管理運営などが求められるものでございまして,予算計上に当たりましては,そのことを踏まえ十分に精査いたしております。 議員御指摘の農業関連施設は,平成17年度から平成19年度までの3カ年間の事業としまして,旧清水町時代に,元気な地域づくり交付金事業の認可を受けまして,直売所と駐車場を整備いたしましたが,最終年度に建設する予定でありました食材供給施設については,周辺に大きな量販店ができるなど環境が大きく変わったこともございまして,国の承認を受け,施設の建設を中止せざるを得なくなったという状況でございます。 また,農家民宿につきましては,当初予算編成時において地元からの強い要望がございました。事業内容の確認をとりながら,国や県と協議をした結果,予算計上をいたしたものでございます。その後,10月の国の事業認可に向けまして,集落ぐるみで取り組むことを前提に準備を進めてまいりましたが,施設経営の維持継続への地元の不安を払拭できず,やむを得ず事業を取りやめることとなったものでございます。 本市農業の振興に欠くことのできない国あるいは県の補助事業につきましては,本市の実情と合致するかなど,今後も引き続き十分精査をした上で積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと存じます。 次に,耕作放棄地等の対策についてでございますが,2005年農林業センサスの統計では,市内に148ヘクタールの耕作放棄地がございまして,その約半分が中山間地域内の農用地でございます。特に高齢化の高い集落ほど多く存在いたしております。 このため,耕作放棄の防止や農地等の維持,増進に向けた集落ぐるみの取り組みに対する支援であります農地・水・環境保全向上対策や,中山間地域等直接支払制度,また平成20年度から実施予定の中山間地域における規模の小さい農地等の農作業のサポートを支援する地域農業サポート事業などを複合的に活用いたしまして,耕作放棄地の減少に努めてまいりたいと考えてございます。 次に,耕作放棄地対策としましての菜の花等の栽培についてでございますが,菜の花やヒマワリは景観を楽しんだ後に収穫した種から油を搾り,搾りかすは肥料として,油は食用として利用した後,廃油につきましても精製をしバイオディーゼル燃料に活用するといったように,資源循環サイクルを形成できる環境活動に適した作物でございます。 しかしながら,耕作放棄地の対策として取り組む場合は,あちこちにその施設が点在する小規模の農地で栽培することになりますことから,労力の確保あるいはコストの面などでの課題があるわけでございます。 また,菜の花プロジェクトの取り組みに当たりましては,まず資源循環サイクルのシステムづくりをするとともに,一定の規模を確保することが必要であります。こういったことから,これからしっかりと調査研究も進めてまいりたいと考えております。 最後に,米粉普及についての御質問でございますが,近年バイオエタノールの原料となる穀物の価格は世界的に高騰し,またこれに伴い米粉と小麦などの価格差は縮まってきており,小麦などの代用品として米粉を使用することは極めて有望であると思っております。 現在,市内においても米粉を使用したパンやめんを加工販売する業者が出てきております。米粉を使用した製品の流通は活発化いたしておるわけでございます。 市といたしましても,米粉製品を学校給食に取り入れたり,米粉を使用した料理教室を開催するなど,米粉の消費拡大と推進を一層図ってまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと存じます。 また,米粉を福井ブランド品として打ち出すためには,米粉を使用した特産品の創出が必要であろうと考えておりますが,いずれにしましてもブランド化を図るためには一定の時間がかかるものと思っております。 今後も米の消費拡大のため,JAあるいは各種団体としっかり連携を密にしながら,米粉の普及,ブランド化を図ってまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと存じます。 (教育部長 南部和幸君 登壇) ◎教育部長(南部和幸君) 施設の有効活用についてのうち,学校給食施設の御質問にお答えさせていただきます。 現在,学校給食センター業務の一部委託について,平成21年4月実施に向け,鋭意取り組んでいるところでございます。 今回計画しております業務委託の内容は,安全・安心な給食をつくり,地産地消を推進していくためにも,給食業務のうち献立作成及び食材の調達,食材の検収については,これまでどおり市が直営で行い,既に委託している配送,運搬に加え,新たに調理と洗浄,保管の業務に限り委託して,食育に対応した学校給食を進めていきたいと考えており,あくまで給食センターの施設において調理業務を行うことといたしております。 御提案いただきましたように,施設を有効に活用することは大切な視点でございますが,給食のない夏休みなどに学校給食以外の目的で給食センターや学校給食室を利用することにつきましては,施設や調理設備の衛生面や安全面などの管理体制の問題や,行政財産の目的外使用など,クリアすべき点が多くありまして,こうしたことから現在お示しをしている形での調理業務の委託に向けて全力を挙げてまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。 (財政部長 八木政啓君 登壇) ◎財政部長(八木政啓君) 施設の有効活用のうち,施設の土日有効活用についてお答えいたします。 行政財産は,その本来の用途または目的を妨げない限りにおきまして使用を許可することとなっておりますが,できるだけ多く利用していただくことが行政財産自体の効用を高めることにつながるものと考えております。 お尋ねの市民ホールの活用につきましては,行政の広報の場所としてだけでなく,高齢者,障害者施設の作品の展示,市民相談会などに幅広く開放いたしておりまして,今後ともさらに有効活用していきたいと考えている次第でございます。 しかしながら,土曜日,日曜日に開放することにつきましては,庁舎管理上及び警備上の問題もあることから,現在のところ考えてはおりませんので,御了解をいただきたいと存じます。 また,同様な理由から,庁舎内会議室の貸し出しについても大変困難なことであると考えております。 なお,土曜日,日曜日につきましては,フェニックス・プラザでありますとかAOSSA(アオッサ)などの公共施設を積極的に御利用いただければありがたいと考えております。 次に,駐車場を初めといたします休日における民間会社の施設活用についてでございますが,民間の施設を借りる場合,企業側の警備や使用料といった問題や,行政がかかわることによる行政としての責任など,多くの問題が生じてまいります。さらに,民間駐車場への圧迫などの影響も予想されることから,この件に関しましては困難であると考えておりますので,御理解をいただきたいと存じます。 次に,公共施設等における喫煙対策のうち,公共施設における対策についてお答えいたします。 健康増進法の規定により,多数の人々が利用する施設を管理する者に対して,受動喫煙対策を講ずることが努力義務化されておりまして,本市の全施設におきまして受動喫煙を防止するための空間分煙の徹底を図っております。 御指摘の公民館につきましては,平成15年5月に健康増進法が施行された時点で分煙を指導しておりまして,各公民館では喫煙対策を行ってまいってきたところでございます。現在では全公民館が分煙を実施しておりまして,館内禁煙の館もふえつつある状況となっております。 しかしながら,ロビーなどに喫煙場所を設けている館もあることから,平成18年に受動喫煙防止のため館内禁煙を含めた改善策について運営審議会等で協議いただくよう依頼いたしまして,平成19年には館内禁煙が14館となるなど進展を見ておりまして,今後も引き続き働きかけを続けてまいりたいと考えております。 続きまして,指定管理者制度を導入している施設についてでございます。これらの施設につきましては,各指定管理者がそれぞれの施設の特性に応じて喫煙対策を講じているところでございますが,利用者の声に耳を傾け,改善の必要があれば指導していきたいと考えております。 また,公設民営の飲食店,例えば市役所本館地下の食堂など,行政財産を目的外で使用許可している施設につきましても,使用業者が空間分煙の徹底を図るための対策を講じておるということでございますので,御理解をいただきたいと存じます。 (福祉保健部長 熊野輝範君 登壇) ◎福祉保健部長(熊野輝範君) 公共施設等における喫煙対策のうち,路上喫煙対策についてお答えいたします。 たばこの害につきましては,吸う本人はもとより,その副流煙が周囲の人々の健康に及ぼす影響が問題となり,国を初めとしまして,健康増進法による受動喫煙対策が行われているところでございます。 本市におきましても,市町村健康増進計画であります「健康ふくい21」の中で,妊婦や子供を中心とした環境づくりを目指し,喫煙マナーを含めた受動喫煙対策及び禁煙対策を講じているところであります。 ところで,路上喫煙,いわゆる歩きたばこ対策でございますが,議員御指摘の千代田区におきましては,平成11年にたばこのポイ捨て禁止の条例をスタートさせ,歩きたばこにつきましても努力義務として禁止いたしました。しかし,罰則を伴わない条例のもとで喫煙者のモラルに訴えるだけではほとんど効果がなかったため,平成14年に罰則つきの条例を制定し,今日に至っていると聞いてございます。 なお,この条例は安全で快適な生活環境の整備に関する条例と言いますが,自治の原点に立ち返った住民参加型の条例でありまして,地域を構成する自治会,商店街,企業,PTAなど,地域全体での取り組みが明記されております。 本市といたしましては,今後も受動喫煙対策について,あらゆる機会を通じた啓発活動を進めてまいりますが,特に市街地での路上喫煙対策につきましては,商店街を初め関係団体等の御意見等も踏まえまして,調査研究をしてまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと存じます。 ◆16番(後藤勇一君) 再質問をさせていただきます。 まず,市民協働の事業の見直しとの関係ですけれども,例えば埼玉県志木市ですとか千葉県我孫子市とかではもうほぼすべての事業を,市民ができるであろう,NPOができるであろうということに関しましては,すべて手を挙げていただくという方向をもって取り組んでおります。やはり,この徹底的な事業精査ということになってきますと,そういう方向でつながっていかなきゃいけないのではないかなと思っておりますけれども,市民が手を挙げるすべての事業を市としては開放していく,市民に担っていってもらうという方向が今後のあり方ではないのかなと思っています。その点もう一度お願いいたします。 それから,農業政策のところで,その予算ですけれども,国に補助金等の申請をする場合に精査をして,その見通しが成り立った上で予算づけをしていくという答弁,農業施設に関してはその環境の変化でやむなく,農家民宿の場合には地元の強い要望があったけれども,やはり地元が不安だったから途中中止ということなんですけれども,最初の予算づけのところで,本当にその事業に対する見通しなり精査というのがあったのかなと思うんです。中止の理由としては,ちょっと納得できないところもあると思うんですけれども,もう一件の農家民宿に関しましても,先ほども言いましたように,予算がつくところでは,どの団体がそれをやるのか,どういう計画でやるのかということが全くない状態での予算づけなんですね。この点を先ほどの農林水産部長の答弁とはかなり外れているんじゃないかなと思ってます。この点,もう一度お聞きしたいのと,また財政部長にもお聞きしたいんですけれども,ぜひその予算づけのところで,ほかの部署で途中中止も含めて,本当にそういう予算づけが行われていないのかどうかもお聞きしたいのと,それと市民生活部長にお聞きしたいんですけれども,この農家民宿の事業主体はその後NPO法人がつくられて,そこが行うということなんですけれども,そもそも予算がついて,それを受けるためにNPOがつくられてるようなイメージを持たれてしまうんです。そういうNPOのあり方がいいのか,ほかのNPOに関しましては福井市の場合,最初の一歩コースとかそういう形での補助制度もあるんですけれども,本当に事業が今後NPOがひとり立ちしていくための支援という形で行われていますよね。この農家民宿に関してはいきなり480万円という予算が,NPOがつくられてもいない段階から,そのNPOに対してついているかのように予算づけがされてる点に関しまして非常に疑問なんです。この点をもう一度,市民生活部長にはNPOのあり方としてこういうことがいいのかどうかもお聞きしたいなと思います。 耕作放棄地ですけれども,2005年で既に148ヘクタールの耕作放棄地ということですけれども,この時点では大体全耕作地の何割ぐらいなのか,2008年,2007年の段階で,最近の情報としてはどうなのかということをお聞きしたいです。 それから,お米の粉に関しまして,学校給食等での使用とか,料理教室等での啓発活動ということですけれども,例えば今現在の学校給食のパンを米粉にすべて切りかえる,めん類を切りかえていくとなったら,どれぐらいのお米の粉が消費できて,どれぐらいの面積の水田が回復していくのか,どれぐらいの規模の作付が必要なのか,そういう試算があったら教えてください。 それから,障害者雇用の答弁の中で一つ,JR福井駅高架下の就労支援事業所に関しまして,回答がなかったんじゃないかなと思いますので,もう一度お願いいたします。 それと,市役所の障害者雇用率の問題ですけれども,教育委員会が2.93%で,企業局が1.27%,その他が1.59%ということで,これは公的な事業所といいますか組織の場合,雇用率というのはちょっと高目に設定されているんじゃないかなと思うんですけれども,その点の認識をお願いいたします。 ◎副市長(吹矢清和君) 私の方からは2点につきましてお答え申し上げます。 第1には,市民協働事業の推進に関しての再質問のことでございます。来年度以降,行政評価の取り組みを拡充したいと考えてございます。その中で,多くの事務事業につきまして市民協働の推進を図れないかといった観点からも点検を進めてまいりたいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。 それから,JR福井駅高架下の就労支援事業所のお尋ねでございますけれども,先ほど私はセルプショップのような物販を中心とした店舗などを予定しているんだというようなことを申し上げたのは,その答弁のつもりでございました。引き続き取り組みを進めさせていただこうと思います。 それから,同じく障害者の方々の雇用に関連いたしまして,福井市役所のことにつきましてもお尋ねでございます。福井市役所の法定雇用率は2.1%となっているわけでございます。そうした中で,昨年6月1日の実雇用率は1.79%でございますので,そうした意味ではさらに6人の障害者の方を雇用する必要があるものでございます。 ◎市民生活部長(吉村薫君) ただいまのお尋ねでございますが,NPOとの協働は非常に大切なことでございますし,今後進めていく必要があるわけでございますが,議員が申されました,いわゆる予算づけがあってNPOがあるということではありませんので,私どもといたしましてはNPO法人等の育成の支援をしていく中で福井市の中にあります事務事業について協働化できるものにつきましては,十分ヒアリング等を行う中で,その後予算づけをしてお願いしていくと,このような流れでいくものであると思っております。 ◎財政部長(八木政啓君) 農業関係の農家民宿の予算づけについて見通しが甘かったのではないかということでございますけれども,この政策を進めていく前に,予算要求する前に,それぞれの部でアンケートをとったりですとか,そういう地元の意向等,それから実際の農家の意見等を聞きながら,ある程度の見込みを立てて予算を要求してきたということで,それにつきましては予算の査定の中でしっかりと議論をし,本当に見込みがあるのかどうかということを見きわめながら予算づけをしていっているわけですけれども,これが例えで100で言いますと60ぐらいの確率でやるんだと,それではちょっと無理ではないのかというようなことで,逆に予算づけをしないでおくというようなことになってしまうと,せっかく地元ですとか,そういう業者の方々がやろうかというような意欲の芽を摘み取ってしまうということにもつながりかねません。したがいまして,ある程度の見込みがある場合には予算づけをするというのが実情でございます。 ◎農林水産部長(穴田孝治君) 今ほど3点ほど御質問いただきました。 まず,1点目の農家民宿の補助金の事業の取り組みの関係でございますが,先ほどもお答えをさせていただきましたけれども,我々も十分地元と事前協議の中で,相当の意識がここにあると,存在している,持ってるんだという確認のもとでこういった取り組みをさせていただいております。 ただ,とりわけこの農家民宿につきましては,若干時間の経過の中で,果たして実際に地域ぐるみで取り組めるかどうか再度地元が検討した結果,なかなか全体の合意が得られなかったというような状況も我々承知してございます。そういうことで御理解をいただきたいと存じます。 それから,148ヘクタールの耕作放棄地は今私ざっと概算をいたしました。全体の福井市の今現在のすべての農地,水田でございますが,地目,農地でいきますと約2%から3%ぐらいになるのかなと思ってございます。ただ,今これ2005年の農林業センサスでお答えをさせていただきました。御案内のとおり,毎年生産調整の中で転作事業を取り組んでおります。当然その中でも一定の動きがございます。ただ単に1年間だけ不耕作,作付をしない,そういう農地もあれば,恒久的にそういう状況のものもあるということで,なかなか一概につかむことができないということだけは御理解をいただきたいと思います。 3つ目の米粉の試算でございますが,自主的に私ども福井市内のすべての学校で給食に米粉を使用した場合にどのぐらいの量で,それを面積に換算すると,はっきり申し上げまして,そこまではまだ試算してございません。ただ,一般的に,例えば玄米を白米にかえる場合に大体5%ないし10%の分だけ量的に減るわけでございます。これを粉にしますと,大体2割から最大4割ぐらい減るということも聞いてございます。そうした中で,例えば食パンにしますと,大体玄米を食パンに,粉にしていきますと大体6割から7割,そして粉が生産される,あるいはロールパンですと若干高くなりまして,大体7割から8割ぐらいが粉として残ってくるということでございます。 いずれにしましても,トータルの試算として全体の数量をきちっとつかむことができるとするならば,大体福井市の米の10アール当たりの平均基準単収が大体515キログラムから520キログラムぐらいでございます。そういった試算を基礎に算出はある意味では可能かなと思っております。 ◆16番(後藤勇一君) 福井市役所の障害者雇用ですけれど,なかなか障害者の方を雇用するというのは本当に大変なことですけれども,やはり行政として先ほどからのいろんな答弁の中で,民間企業が1.8%という雇用率を守る,また守っていただけるように啓発活動を行政がしているわけですから,やはり行政としてもみずからの2.1%という雇用率に関しましては達成できるようにお願いしたいなと思いますし,その点もう一度本当にどのように取り組んでいくのかお聞きしたいなと思っております。 それとあともう一点補助事業のあり方ですけれども,やはり去年の3月定例会の中で当初予算が論議がされている中で,この農家民宿の予算というのは,国の予算はその年の8月からスタートなんですよね。ですから,どうしても去年の当初予算でこの農家民宿の予算づけというのは,どう考えても僕は精査しているように余り思えないところがありまして,やはりいろんないきさつ,これも地元がやっているわけじゃないですよね。あるNPO,地元に住んでいない方のNPOがやろうとしているわけですから,その点を含めて本当にちょっと予算づけがおかしいんじゃないかなと思っているんですけれども,もう一度この点,現在進めてるNPOの農家民宿に関してお答えください。 ◎副市長(吹矢清和君) 市職員の採用に当たりましては,身体障害者対象という枠も特別に設けてございます。今後とも障害者の雇用また採用などを通じまして,積極的に取り組ませていただきます。 ◎農林水産部長(穴田孝治君) 基本的にこういった農家民宿を今我々が進めているのは中山間地,とりわけかなり過疎化が進んで,あるいは高齢化が進んでいるといった状況の土地柄でございます。そういった中で,基本的にやはりまずは地元にしっかりそういう意識をまずは持っていただくと。御承知のとおり,民宿を行う上ではいろいろな食材の提供等々もございます。地元がしっかり一枚岩になって,その中で技術的に運営をどうするのか,その中でNPOというのも出てきます。当然そこらあたりの整合性は求められますけれども,我々はそこらあたりもしっかり承知の上で進めているということで御理解をいただきたいと思います。 ○副議長(石川道広君) 次に,1番 下畑健二君。 (1番 下畑健二君 登壇) ◆1番(下畑健二君) 公明党の下畑健二でございます。 通告に従いまして4点質問させていただきます。 まず,障害者の自立支援についてお伺いいたします。 ことしの1月23日に,市内にあります知的障害者授産施設を公明党市議会議員3名で視察させていただきました。近くの施設の所長にも御参加いただき,2名の施設長と意見交換を行いました。障害者自立支援法及び昨年追加支援として行われました特別策について,実態と課題,要望についてお聞きし,いろいろと貴重な御意見をいただきました。それを要望書としてまとめ,与党障害者自立支援に関するプロジェクトチームの座長代理である高木美智代衆議院議員に渡し,懇談をいたしましたが,その中で障害者自立支援法の中身もさまざまに改善されているお話を伺いました。その改善された内容を資料とともに後日施設長に報告いたしましたが,大変に喜んでいただきました。現場で働く皆様の不安を安心へと変えていけるよう,これからも我々公明党は現場第一主義で取り組んでまいります。 私は今回の視察の中で,障害者の方が自立していくための所得保障の充実の必要性を強く感じましたので,就労支援と授産施設利用者の工賃倍増,そして発注促進税制の啓発についてお伺いいたします。 後藤議員からも先ほど同じような質問がありましたが,私なりの観点からお尋ねいたします。 まず,障害者の就労支援ですが,JR福井駅北側の高架下利用計画案に,就労支援事業所設置の方針が示されております。市長のマニフェストには,障害者に対する今まで以上の施策も記されており,大変うれしく思うとともに,その実行に期待をしております。 現在,授産施設から一般就労できる割合は,全体の1%しかありません。先日のNHK「クローズアップ現代」の中でも取り上げられておりましたが,ワープロ検定1級の資格を持つ知的障害者の方でも60回面接で断られ,61回目で今の会社に就職できたそうです。しかし,パソコンでのデータ打ちのスピードは抜群で,特に記憶力がよく,持続力があることが健常者よりも抜きん出ていると,会社では高く評価されているようです。そういう優秀な人でも障害者というだけで60回も断られている現実があります。 今回の視察の中でも,特に公共機関における障害者の就労については,積極的な支援の要望を聞いております。先ほどもありましたけれども,福井労働局が昨年発表しました平成19年6月時点での障害者雇用状況によりますと,福井県内の公共機関に適用される法定雇用率2.0%及び2.1%を満たしているのは31機関中23機関で,実雇用率も全国に比べて低水準になっているそうです。本市における現状と今後の雇用の取り組みについて,まずお伺いいたします。 そして,常用労働者数56人以上の企業に適用される1.8%の法定雇用率は,ハローワーク福井管内で281社のうち126社が達成しており,44.8%の達成率でございます。福井県全体の達成率が51.4%ですので,それに比べますと達成している企業数は少ないと言わざるを得ません。今後の目標と取り組みについてお伺いいたします。 次に,障害者の工賃倍増5か年計画についてお尋ねいたします。 視察しました授産施設の平均工賃は,月1万4,000円でした。昨年の県内授産施設の月額給与の平均が約1万3,000円ですので,どの施設利用者も食事などの実費負担を払えば何も残らないのが現状であります。障害基礎年金をいただいても,グループホーム等に入りますと月6万5,000円ほどが必要になりますので,今の工賃では家族の支援なしでは生活できないことが明らかです。せめて今の工賃の倍の3万円あればとの思いから,今多くの自治体が5か年計画で取り組みを始めております。 市長のマニフェストでも,セルプ市の定期的な開催やセルプショップの整備など,販路拡大の支援が記されております。ぜひお願いしたいと思いますが,施設の関係者からは本市からの積極的な仕事の発注を要望されております。現在,随意契約により施設が製作された物品を買い入れることができますが,今現在の取引内容を再度教えてください。 また,このたびの政令改正により,随意契約の範囲が拡大いたしました。公園や建物の清掃,また包装や袋詰め等,役務提供による随意契約も本年の3月1日から可能となりました。今後どのように障害者施設に発注していくお考えか,本市の御見解をお伺いいたします。 次に,発注促進税制の啓発についてお尋ねします。 本年の4月より,障害者の働く場に対する仕事の発注を前年度より増加させた企業について,企業が有する固定資産の割り増し償却を認める制度が創設されます。授産施設等に仕事を発注した企業に対して課税の特例措置が講ぜられるわけですが,4月1日から5年間の時限措置として行われる予定でございます。これはやはり工賃倍増5か年計画の一つの施策としてつくられたものです。障害者自立支援に関する与党のプロジェクトチームが,授産施設側が企業に交渉しやすいように何かしないといけないとの思いから創設したとも伺っております。本年の4月1日からスタートする予定ですが,本市におけるこの制度の周知,啓発への取り組みについてお伺いいたします。 次に,学校給食の地産地消と食育の推進についてお伺いします。 まず,米飯給食の拡大についてですが,平成17年施行の食育基本法の中には,学校給食の充実のために地産地消を進めていくこととともに,米飯給食の一層の普及と定着を図ることが盛り込まれております。また,本市の食育推進計画においても,米を中心にした日本型食生活のよさと和食中心の栄養バランスのよい食事の大切さが記されております。米の消費減少の原因については,日本人の食生活の変化がありますが,今の高齢者より下の世代の人たちの学校給食がパン食中心だったことと,その世代が親となり子供を育てているのだから米離れが生じているんだとの関係者の指摘もあるようです。学校給食のあり方が,今の子供たちが大きくなって親となってからも,その時代の食生活に影響があると考えますと,今,地産地消を推進し,地元産のコシヒカリを使用した米中心のバランスのよい日本型食生活を普及することが,最も大事なことであります。このことは市長のマニフェストにも記されているとおりでございます。 そこで,提案をいたしますが,今,本市の学校給食の主食は,週3日が米飯,残り2日がパンになっていますが,これを週4日を米飯,残り1日を地元産の米粉を使用した米粉パンや福祉施設でつくられたパンを主食にしてほしいと思います。そのためにも本市の農政企画課と保健給食課が同じテーブルに着いて話し合いをし,ぜひ実現してほしいと思います。 また,米粉パンの米粉の含有率も現在の30%からふやすことも希望しますが,本市の御見解をお伺いいたします。 次に,使用済み油を利用したバイオ燃料化についてお尋ねいたします。 食育推進基本計画にもバイオマス利用と食品リサイクルの推進と記入されておりますので,本市でも学校給食の廃油や生ごみのリサイクルにも取り組んでいると思います。他市では,給食センターから出る使用済みの天ぷら油を専用の装置を使いバイオディーゼル燃料に製造し,それを給食の配送車に導入している事例もあるようです。最近特にテレビでも新聞でも大きく取り上げられておりますが,市内にも廃油を利用したバイオディーゼル燃料化に取り組んでいるNPO法人があります。私も視察に行き,理事長からもお話をお聞きしました。昨年の8月下旬から廃油の回収を開始し,現在廃油回収車にバイオディーゼル燃料を使用し,走行実験を行っております。昨年の11月には市内の小学生95名が見学に訪れ,環境問題の学習の場として利用されたようでございます。 まだまだ油が不足しているとのことですので,地産地消の意味からも,学校給食の廃油のバイオディーゼル燃料化への協力の検討もよろしくお願いいたします。そのバイオディーゼル燃料で将来学校給食センターの配送車や本市のごみ収集車が走る姿を子供に見せることも食育の一つであり,また市民の皆さんに地球温暖化や水質汚染への目に見える警告にもなると思いますが,本市の御見解をお伺いいたします。 次に,災害時における要援護者の避難支援についてお伺いいたします。 今年度より災害時要援護者避難支援制度がスタートいたしました。地域で生活している要援護者の多くは一般の避難所に避難せざるを得ませんが,障害やその人の状況によっては環境に適応せず,一般の避難所での対応が困難な場合が予想されます。専門的な対応ができる施設を避難所として活用することが大事ですが,このことは本市の防災計画ではどのように位置づけられておられますか。 市長のマニフェストに対する基本方針の中にも福祉避難所の開設とありますが,具体的にどのように考えておられるのかお伺いいたします。 また,現在の障害者や介護の福祉施設に対する耐震化への指導はされておられますでしょうか。新潟県中越沖地震では福祉施設にひびが入り,そこに入所していた人たちを耐震のしっかりしている福祉施設が受け入れたという事例があったようでございます。 耐震化は重要であり,もし耐震化が不十分な施設があれば,そういう施設への耐震への補助も必要だと思います。入所している方たちの安全のためにもぜひ進めていただきたいと思いますが,本市の御見解をお伺いいたします。 最後に,民間企業等職務経験者を対象とした職員採用試験の実施についてお伺いいたします。 今,福井市の市職員採用枠は29歳が上限になっております。毎年3割から4割ぐらいの方が学卒直でなく,社会経験を積んでから職員になっているようですが,福井県を初めほかの特例市では既に実施されております社会人を対象の職員採用試験では,受験対象者年齢の幅の拡大をされているようです。福井県では33歳から40歳,また春日井市では35歳から45歳など,大幅に採用年齢の拡大をされております。採用後に中堅職員として民間企業で培った経験や知識,柔軟な発想を発揮できる人,また県外で活躍している人でUターンまたIターンを希望する人が対象になっております。今は小学校の校長先生が民間から採用される時代です。本市でも即戦力としてこんな人に職員として来てもらいたいという希望があるのではないでしょうか。例えば,経済に明るい人,観光などイベントにかかわってきた人,語学が堪能で通訳もできる人,建築確認を行う業務に携わってきた人,一級建築士など,特別な技術や経験を積んできた人にその門戸を広げることは,本市の発展のためにもなると思います。 昨年の9月定例会の予算特別委員会におきましても,塩谷議員の質問に総務部長が,「非常に特殊な分野においては検討に入る時期にある」と答弁されております。県総務部人事企画課長としての経験もある東村市長のお考えをぜひお伺いしたいと思います。 以上で私の一般質問を終了します。御清聴ありがとうございました。 (市長 東村新一君 登壇) ◎市長(東村新一君) ただいまの御質問のうち,民間企業等の経験者を対象とした職員採用試験の実施についての御質問にお答えいたします。 本市といたしましても,優秀な人材確保の観点から,民間企業等での経験のある人たちが福井市の職員となり,その高度な知識や貴重な経験を生かして市勢発展のため力を発揮していくことは望ましいことであります。そのため,これまでも幅広い人材の確保の観点から,大学卒業程度の年齢上限を26歳から29歳へと引き上げるなどの対応をしてまいりました。 新規採用職員の年齢制限をさらに緩和することにつきましては,職員全体の年齢構成の平準化が求められている現状を考慮しますと,慎重にならざるを得ない面がございます。しかしながら,高度で専門的な知識,経験,またはすぐれた識見を要するとされるポストにおきましては,民間企業等の経験者採用につきまして,常に具体的な人物とポストを念頭に置いて検討してまいる所存であります。 (副市長 吹矢清和君 登壇) ◎副市長(吹矢清和君) まず,障害者の自立支援についての御質問にお答え申し上げます。 第1に,障害者の就労支援でございます。 障害者雇用に関して,本市の事業者としての取り組みにつきましては,平成15年度の職員採用試験から身体障害者対象の枠を設け,積極的に取り組んでおります。本市の障害者雇用率は,平成19年6月1日現在,算定の基礎となる職員数2,231名に対し40名でありまして,その率は1.79%でございます。今後とも毎年度計画的に障害者の採用を行うことによりまして,法定雇用率を達成できるよう努力してまいります。 また,企業における障害者雇用の促進も重要でございます。本市といたしましては,障害者自立支援協議会などの関係機関との連携強化を図りつつ,雇用奨励金制度の促進や障害者雇用促進展を開催するなどの啓発活動を実施してまいります。 そして,法定雇用率を達成することが義務づけられている対象企業すべてが障害者を雇用するようにしたいと存じております。 第2に,障害者の工賃倍増5か年計画でございます。 福祉施設等からの物品の買い入れにつきましては,軍手の購入に15件の事例がございます。また,政令改正により役務の提供についても随意契約による発注が可能となっております。今後は公園の清掃業務,あるいはクリーニングや袋詰め作業といった役務の提供を受けることができるわけでございます。 平成20年度におきましては,各所属の担当者会議,庁内の職員インフォメーションなどを通じまして取扱物品や委託可能業務を紹介し,積極的にこれらの活用を促してまいります。 第3に,発注促進税制の啓発でございます。 発注促進税制は,現在,租税特別措置法の一部改正として国会で審議中でございます。これが成立いたしますと,お尋ねにもありましたとおり,青色申告をしている法人や個人事業主が障害者の授産施設等に対する発注を前年度より増加させた分につきまして,固定資産の普通償却限度額に割り増しが認められるようになります。このため,本市といたしましては,授産施設等の該当施設に対して,現在契約している法人等へ発注を増加させるよう,または新規契約につなげるよう,周知啓発に努めていきたいと考えております。 引き続きまして,災害時における要援護者の避難所についての御質問にお答え申し上げます。 まず,専門的対応ができる施設を避難所とすることでございます。 本市の地域防災計画におきましては,環境等の変化によって避難所での生活が著しく困難となる高齢者や障害者の方々などのために,二次的な避難所を整備することとしております。災害時要援護者避難支援制度も始まりますので,福祉避難所の設置については早急に検討いたします。 具体的には,特別養護老人ホームやデイサービス施設といった福祉施設等の利用が望ましいと考えられますけれども,その施設の職員数や受け入れ可能人数,避難期間等のいろいろな問題もあります。今後,防災行政と福祉行政とが十分に調整し,関係施設に協力の要請をしていきたいと考えております。 次に,福祉介護施設の耐震化についてでございます。 新潟県中越沖地震のときには施設にひびが入り,そこに入所されていた方々を耐震がしっかりしているほかの施設に受け入れてもらった事例があると聞いております。 現在,福井市内での入所系の介護施設は特別養護老人ホームなど37カ所でありまして,そのうち昭和56年以前に建設された施設は3カ所でございます。これらの施設の耐震化につきましては,まず設置者においてなされるべきものであります。補助などの支援策につきましては,今後の検討課題とさせていただきたいと存じます。 (教育部長 南部和幸君 登壇) ◎教育部長(南部和幸君) 学校給食の地産地消と食育の推進についてお答えいたします。 まず,米飯給食の拡大についてでございますが,平成18年度の全国平均で見ますと週2.9回に対しまして,福井市では平成2年より単独調理校,また平成16年度には給食センター校において週3回のコシヒカリ100%の米飯給食を実施しております。子供たちは米飯給食につきましても,またパン給食につきましても同様に楽しみにしておりまして,その割合につきましてはさまざまな角度から今後十分に検討してまいりたいと考えております。 次に,米粉パンの件でございますが,現在月1回を目安に使用しております。米粉の配合比率は仕上がりぐあいにも影響いたしまして,現状はそれを踏まえ30%配合の米粉パンを使用しております。また,福祉パンにつきましては,供給量や価格面で学校給食への導入が可能かどうか検証する必要がございまして,いずれの点につきましても,子供たちに安全でおいしい給食を食べてもらえるよう,各方面と十分検討を進めてまいりたいと存じます。 次に,使用済み油を利用したバイオディーゼル燃料化についてでございますが,福井市の学校給食施設から出る使用済みの天ぷら油,いわゆる廃油につきましては,市外の専門業者により無償で収集され,有効にリサイクルされております。 この廃油が御指摘のバイオディーゼル燃料へのエネルギー変換リサイクルに利用できるものであることは承知しております。環境への負荷を軽減し,ものを再利用していくことは大切なことと考えておりますので,今後市内においてより有効なリサイクル利用が可能であれば,協力していけるよう検討を進めてまいりたいと存じます。 ◆1番(下畑健二君) それでは,自席にて再質問させていただきます。 障害者の雇用ですけれども,きのうからも話が出ていますが,障害者自立支援協議会に関してですけれども,障害者の就労も含めて,障害者が安心して地域で生活できるように支援していくために設けられているわけですけれども,本市では既にもう,昨年設立されていると思うんですけれども,そういう障害者施設の関係者からもその障害者自立支援協議会の機能が十分に発揮されていない,生かされていないという声を伺っております。 今回の基本方針では,新たに設立するというように記載されておるんですけれども,これはどういうことでしょうか。新たにつくり直して今後しっかり取り組んでいくと解釈すればよろしいのでしょうか,お尋ねいたします。 そして,福祉避難所の件でございますけれども,聞くところによりますと,県の方でもそういう福祉施設に対しまして,災害時の避難所として受け入れができるかどうかのアンケートをとっているとも聞いておりますけれども,その辺の話は県とも連携されておられますでしょうか。 今後,応援協定を拡大して,そういう耐震のしっかりした民間の福祉施設をあらかじめ指定しておくということは考えておられますでしょうか,お尋ねいたします。 ◎福祉保健部長(熊野輝範君) 昨年9月に設立しました障害者自立支援協議会でございますが,発足してまだ日がないということで,まだ具体的なそういった事例というものが発表できる段階ではないんですが,ただそうした中,単に協議する場でなく,障害者の方の団体あるいは親の会,そういったいろんな支援団体と専門家等も集めまして,そういった中で具体的な事例等も議論させていただきまして,そしてなおかつそれぞれ専門部会を中に設置しまして,具体的事案,これについても積極的にその場で協議し,それを施策に反映すべくやっていきたいと考えております。 したがいまして,現時点のところ,それにかわるといいますか,それに代替するような組織の設置というものは考えていないというものでございます。 ◎副市長(吹矢清和君) 災害時の避難といった場合に,高齢者や障害者の方々などのための二次的な避難所,福祉避難所と申し上げてもよろしいかと思いますけれども,これの整備も非常に大事なことであると思っております。ただいまの御指摘では,アンケートをとったり,あらかじめ指定しておくような取り組みも必要なのではないかといった御指摘でございます。防災部門と福祉部門とが今後十分協議,調整をいたしまして,そうした取り組みも視野に入れて取り組みを進めさせていただきます。 ○副議長(石川道広君) 次に,8番 今村辰和君。 (8番 今村辰和君 登壇) ◆8番(今村辰和君) 新政会の今村辰和でございます。 東村市長にはこのたび第16代目の福井市長に就任されましたことに対し,心からお祝いを申し上げますと同時に,今後は27万市民の代表ということを常に忘れずに市政運営に携わっていただきたいと思います。 通告に従いまして6点質問をさせていただきますが,一部先般の代表質問,また本日の一般質問と重複する点もあろうかと思いますが,私なりに質問をさせていただきたいと思います。 まず,第1点目は,希望と安心の持てるまちづくりについてであります。 坂川市政を継承しながら,東村カラーを出し,「希望と安心のふくい新ビジョン」を掲げられ,東村市長が就任され2カ月が経過しておりますが,希望と安心・安全なまちづくりとはどのようなお考えなのか,福井駅西口再開発や駅前広場整備も魅力ある県都の再生としては喫緊の課題でありますが,しかし全市域においては産業の振興や生活環境の整備なども,また重要な問題であり,例を挙げますならば,国の補助制度の制約等もあると思いますが,下水道整備等においては全市域完了までには平成30年ないし平成35年ぐらいになるのではないかという,まだ未計画の地域もあるわけでございます。新福井市がいろいろな面で均衡ある発展ができてこそ,本当の安心・安全の持てるまちづくりと言えるのではないでしょうか。これからの商工業,農林業,水産業,観光産業などに対しての施策はどのように考えておられるのか,御所見をお伺いいたします。 第2点目につきましては,全国植樹祭推進事業についてであります。 平成21年に本県で開催されます第60回全国植樹祭について,約7,000万円に近い新年度予算が計上されましたが,具体的な事業計画はどのようになっているのかお尋ねいたします。 また,会場周辺の森林整備等に約2,400万円が計上されておりますが,どのような事業になっているのか,これもお伺いいたします。 昨年もお伺いいたしましたが,植樹会場の脇三ケ町及び朝谷町ともに美しい杉林に囲まれた地域でもあります。施設整備には杉丸太などをふんだんに活用していただき,景観整備には十分な配慮をお願いいたしたいと思います。 また,植樹会場への交通アクセス道路の整備も早急に進めていただきたいと思います。現在,朝谷町会場付近に通じる道路といたしましては上新橋から朝谷町への区間は改良工事が進行中でありますが,朝谷町から境寺町間の整備計画はどのようになっているかお伺いいたします。 第3点目につきましては,入札制度改革についてであります。 県は4月から入札制度改革として,これまで7,000万円以上だった一般競争入札の対象額を250万円超に拡大し,緊急時以外は指名競争入札を原則廃止とし,過度な価格競争から地元業者を保護し,工事の品質を確保するため,7,000万円未満の入札では限られたエリアの業者しか入札に参加できない地域要件を設定するようですが,福井市としては入札制度に対して改革は考えていないのかお尋ねいたします。 また,価格と技術面で最もすぐれた業者を選ぶ総合評価落札方式については,どのような考えなのかお伺いいたします。 現状での入札方式を続けたならば,必ず工事の品質低下や,下請業者の経営圧迫などで倒産業者がさらにふえていくのではと思われますが,これらの問題点を含めて市はどのような考えなのかお尋ねいたします。 次に,4点目でございます。福井駅西口再開発事業についてであります。 福井駅西口中央地区市街地再開発事業の対象区域地権者でつくる再開発準備組合の事務所が開設されました。計画では2012年の完成を目指していると聞いておりますが,東口にはAOSSA(アオッサ)が建設されております。内容についても一部競合する点もあるやに思われますし,シティーホテルも西口,東口に数多く建設されております。両施設がともに有効に活用されるよう十分な計画を持って取り組んでいただきたいと思います。ちなみに,東口には2軒,西口には現在3軒のビジネス及びシティーホテルが建っておりますが,これらの競合性はどうなるのかお尋ねいたします。 市の構想では,低階層に商業施設,中層部にはシティーホテルやマンション等を計画されておりますが,商業施設はどんどん郊外へ進出している現状から考えると,今後十分な計画のもとで進める必要があると思われますが,どのような考えなのかお伺いいたします。 5点目につきましては,公共交通機関の取り組みについてでございます。 現在,美山の芦見地区でございますが,京福バス美山線が運行されております。しかし,午前中の便が全くなく,午後3時38分にJR美山駅から皿谷町へ,そして折り返して午後4時13分JR美山駅着の1便しか運行されておりません。当地区の小学生,中学生は,朝7時20分に芦見地区の所谷町を始発駅としてスクールバスで通学をしています。このバスの乗車人員に余裕もあると思いますが,このスクールバスに一般住民が乗車することができないのかどうかという地元住民からの問い合わせが絶えません。ちなみに,平成18年度は小学校,中学校合わせて10名の生徒,平成19年度には13名の生徒がこのスクールバスで通っております。以前にはこのような交通機関に一般住民が乗車しているところもあるやに聞いておりますが,特に若い人が少なく,高齢者が多く住んでいる地区では,公共交通機関の整備が強く求められているところであります。 こうした山村地域はほかにも数多くあると思われますが,そうした地域における生活に密着した交通ネットワーク整備についてはどのように考えておられるのかお伺いいたします。 最後に,誕生祝金進呈事業の廃止についてであります。 福井市は,来年度より今まで支給してきた誕生祝金を廃止することを財政見直しの一環として決められました。財政事情も含めて理解はいたしますが,今日の少子化に対して,ほかに何か支援策があるのでしょうか。児童手当制度が誕生祝金制度より充実してきたことも考慮に入れられたそうでありますが,子供は社会の宝物です。少しでも子供を育てやすい環境づくりをしていかなければ,さらに人口の減少傾向に歯どめがかからないかと思われますが,いかがでしょうか。 また,福井市は今後これ以上児童館の新築はしないとの方針を決められましたが,放課後の児童の居場所や遊び場などが十分確保されているのかどうか,未整備地区においては空き施設を有効活用されるそうですが,安全対策などの面については問題がないのかお伺いいたします。 以上をもって私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。 (市長 東村新一君 登壇) ◎市長(東村新一君) ただいまの御質問に対しまして,希望と安心のもてるまちづくりについてお答え申し上げます。 市全体のまちづくりの考え方は,中心部のにぎわい,周辺部の安らぎを目指すものであり,人口の増加が望めない社会情勢での考え方であると認識しております。 しかしながら,郊外の安らぎにつきましては,多くの市民の方にわかりづらい点もあったかと思います。その点につきましては,現在各地域で福井学などに取り組んでいただいている中で明らかになってくると考えておりますし,具体的には郊外においては生活基盤の整備を進めるとともに,観光による活性化や自然環境や食などの地域特色を生かしたふるさとづくりを進めてまいります。 また,人に優しい全域交通ネットワーク,すなわち中心部と郊外を結ぶ鉄道,バス路線などの交通機関の利便性を向上させることにより,中心部と郊外のそれぞれの地域が持つよさが発揮できるように取り組んでまいります。 このように,にぎわいと安らぎを市民が実感できる具体的取り組みを推進することで,それぞれの地域が発展するようなまちづくりを進めてまいります。 そして,現段階での具体的な施策展開につきましては,さきにお示しをさせていただきました「希望と安心のふくい新ビジョン」実現のための基本方針のとおりでありますので,御理解を賜りたいと存じます。 (農林水産部長 穴田孝治君 登壇) ◎農林水産部長(穴田孝治君) 私からは,全国植樹祭推進事業につきましてお答え申し上げます。 まず,全国植樹祭関係の新年度の予算は,6,971万円を計上させていただいております。その内容といたしましては,会場周辺の森林整備事業といたしまして,前波町から朝谷町にかけての国道158号沿いの一部で,枝打ち,間伐,それから松枯れ処理などに2,421万円を計上させていただいております。さらに,植樹祭会場整備事業といたしまして,朝谷町や脇三ケ町の会場舗装補修あるいは駐車場の整備,さらには橋梁の整備などに2,900万円を計上させていただいております。そのほかといたしまして,植樹祭に向けまして市民の皆様の機運を盛り上げていくためのパネル展の開催,あるいはプレイベントの開催,さらにカウントダウンボード設置などに1,650万円を計上させていただいてるところでございます。 次に,景観整備への木材の使用についてでございますけれども,県,市,合わせまして3,500個の木製のプランターカバーを製作いたしまして,市内外の公民館など公共施設や会場周辺の自治会で,植樹祭のPR用に活用をお願いしてまいりたいと考えております。 また,朝谷町の植樹会場では,駐車場の転落防止さく,あるいは会場内歩道の階段,そして脇三ケ町会場でも花壇や階段をすべて木製といたしまして,県と市,ともに間伐材の利用に努めてまいりたいと思っているところでございます。 またあわせて,式典会場では天皇皇后両陛下が御着席なられますところのお野立所や植樹祭参加者用のベンチなど,こういったものにつきましてもふんだんに県内産の木材が使われるようになってございますので,よろしくお願い申し上げたいと存じます。 (財政部長 八木政啓君 登壇) ◎財政部長(八木政啓君) 入札制度改革についてお答えいたします。 まず,県が来年度に指名競争入札を原則廃止するとともに,一般競争入札の対象拡大に伴って地域要件を設定する中で,本市の入札制度についての改革をどのように考えているかとの御質問についてでございます。 国におきましては,相次ぐ談合等の不祥事発生を受け,昨年地方公共団体における入札契約適正化支援方策を打ち出し,一般競争入札の対象拡大に向け必要な措置を講ずるよう地方公共団体に対し強く要請がなされたところであり,県の方針もこれに沿ったものでございます。 一方,本市におきましては,一般競争入札の導入にいち早く取り組み,現在は地域性を重視した指名競争入札との併用による入札制度を採用いたしておりまして,来年度におきましてもこれを継続してまいる所存でございます。 また,一般競争入札における地域要件についてでございますが,一般競争入札の急激な拡大は,透明性や競争性が向上する一方で,価格競争を激化させ,ひいては市内の中小業者を疲弊させることが懸念されるものでございます。県ではこうした対策として地域要件を設定したわけでございますが,本市に地域要件を当てはめた場合,工事の発注件数や業者数は地域によって隔たりがあることから,公平性,競争性が阻害されるおそれがありますので,発注基準の見直しや参加条件の設定などの観点からこの問題に取り組むべきではないかと考えているところでございます。 次に,総合評価落札方式の導入についてでございます。 従来の価格のみによる競争ではなく,価格と技術力や地域貢献といった価格以外の要素とを総合的に評価し落札者を決定する総合評価落札方式は,品質確保の面で効果があるとされておりますが,一方では市町村が発注する一般的で小規模な工事には技術的工夫余地が小さいためなじまないでありますとか,落札者が決定するまでに時間がかかり過ぎる,また新たな裁量の入り込む余地がふえ,不祥事発生の原因となるなどの指摘もなされているところでございます。 本市といたしましては,福井市のレベルにふさわしい総合評価落札方式の運用方法につきまして今後研究を重ねてまいりたいと,このように存じますので,御理解を賜りたいと存じます。 (建設部長 松田寛行君 登壇) ◎建設部長(松田寛行君) 朝谷町植樹祭会場アクセスルートであります国道158号バイパスの整備計画についての御質問にお答えいたします。 この道路につきましては,県が平成5年度より奈良瀬-境寺区間約5.5キロメートルのバイパス整備に着手いたしております。そのうち小和清水-奈良瀬トンネルの区間につきましては,1.9キロメートルございますが,既に供用を開始いたしております。また,上新橋から朝谷町の植樹会場までの約1.6キロメートルの区間につきましては,平成21年度の植樹祭までに完成させるため,現在施工中であると伺っております。さらに,残りの植樹祭会場から境寺町までの区間2.0キロメートルにつきましても,おおむね5年で完成させるよう,現在用地交渉を進めていると伺っております。 (特命幹兼都市戦略部長 佐藤哲也君 登壇) ◎特命幹兼都市戦略部長(佐藤哲也君) 私からは,福井駅西口再開発事業及び公共交通機関への取り組みについてお答え申し上げます。 まず,福井駅西口中央地区市街地再開発事業についてでございますが,周辺のホテルとの競合性や商業施設が郊外へ進出している現状を考えると,今後十分な計画のもとで進める必要があると思うがとの御質問でございます。本再開発事業は,県都の玄関口にふさわしいにぎわい交流拠点の形成を図ることを目的としており,それにふさわしい施設構成といたしまして,商業施設や周辺とは異なるタイプのホテル,さらに中心市街地への居住を先導する共同住宅,公共公益施設などの複合ビルを計画しているところでございます。 さらに,今後周辺との連携を図りつつ,有効的に活用される施設内容となるよう十分に検討し,事業計画を策定していくこととしております。 次に,スクールバスへの一般市民の乗車と生活に密着した交通ネットワーク整備についてお答えいたします。 現在,美山地区では子供たちの通学のためスクールバスを運行してございますが,バスを取得した経過ですとか,スクールバスの目的や性質を考えますと,今の状況で公共交通機関の代替手段として一般住民の方々に利用いただくことは難しい点があるものと考えております。 しかしながら,生活に密着した交通ネットワーク整備のためには,鉄道バスなど多様な交通手段の利便性を高める必要があります。現在策定中の福井市都市交通戦略におきましては,市内を中心市街地,町中地区,周辺市街地,農山漁村地域の4つの区域に区分いたしまして,それぞれの地域特性にふさわしい交通サービスのあり方について検討を行っているところでございます。 その中で,美山地区を含めました農山漁村地域の将来像として,地域の拠点となる地域から必要に応じて幹線交通軸に乗り継げるような交通のあり方を考えており,あわせて地域生活圏内の移動を確保する手段につきましても検討を行っているところでございます。特に農山漁村地域では,交通政策という視点だけではなく,福祉や教育あるいはボランティアなども含めた検討も必要であると考えております。 今後とも地域特性にふさわしい交通サービスのあり方や確保につきまして,市民の皆様の御意見や御要望をお聞きするとともに,地域の実情を考慮しながら的確に対応してまいりたいと考えておりますので,御理解賜りたいと存じます。 (福祉保健部長 熊野輝範君 登壇) ◎福祉保健部長(熊野輝範君) 誕生祝金進呈事業の廃止にかかわります何点かの御質問につきましてお答えいたします。 まず,平成20年度につきましては,妊婦健康診査の拡充や清水地区の統合保育園の建設を予定するなど,子育て環境の整備に取り組んでまいります。 また,平成21年度以降におきましても,事業や財源を固定するのではなく,そのときの財政状況などを見きわめながら,子育て世帯の負担軽減や保育環境などの子育て環境の充実に向けた取り組みを行っていきたいと考えております。 次に,今後の人口減少の歯どめの取り組みについての御質問でありますが,福井県の少子化と合計特殊出生率についての分析によりますと,今後必要な施策として,働く女性の育児環境,労働環境を整備する施策や結婚を促進する施策などの充実が報告されておりますことから,今後はこれらの施策の中から本市におきまして有効と思われる施策の実現に取り組んでまいりたいと考えております。 次に,放課後児童の居場所づくりにつきましての御質問でありますが,御承知のとおり,「希望と安心のふくい新ビジョン」におきまして,放課後児童クラブ,放課後子ども教室の取り組み項目を掲げたところでありますので,今後は全地区での居場所づくりに向けまして取り組んでいきたいと考えております。 ◆8番(今村辰和君) 再質問ではございませんが,全国植樹祭の件につきまして,今地元ではいろいろな苗木や花壇などをつくって会場周辺の景観整備に備えております。今ほど農林水産部長からの答弁もありましたように,福井市全域においてもそういう花壇等々の育ても行ってるそうでございますが,事業主体は県が行うものでありますので,市側からも今後もさらに力強いサポートを力強くお願いしたいと思います。 もう一点目は,交通公共機関の取り組みについてでありますが,今ほど特命幹兼都市戦略部長の方からなかなかこのような事例がないという御返事でございましたが,地元自治会といたしましては市からもこの制度についていろいろ助成をいただいております。平成18年度は1,100万円,平成19年度が約1,127万円,これだけ助成していただいておるわけでございますが,地元住民といたしましては,自治会を中心にこれから陳情を重ねて何とか特例としてこのバスに乗せていただけないかと,そういう機運が高まっておりますので,今後どうか市当局も御理解いただきながら御協力いただきたいと思います。要望にとどめさせていただきます。ありがとうございます。 ○副議長(石川道広君) ここで暫時休憩します。午後3時5分から再開します。             午後2時46分 休憩──────────────────────             午後3時6分 再開 ○議長(谷口健次君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 一般質問を続けます。 次に,3番 奥島光晴君。 (3番 奥島光晴君 登壇) ◆3番(奥島光晴君) 新政会の奥島光晴でございます。 質問をさせていただきます前に,まずもって去る2月2日,志半ばで御逝去されました坂川優前市長の御冥福を心よりお祈り申し上げるものでございます。 また,東村新市長の御就任にお祝いを申し上げます。 それでは,通告に従いまして質問させていただきます。 まず,介護保険の認定調査についてお伺いいたします。 介護保険制度が平成12年度に創設されてから約8年が過ぎており,その間に介護保険法の改正もあり,制度も着実に定着してきていると思います。また,高齢者人口の増加に伴って,ますます介護保険サービスを利用する方がふえてきており,高齢者が住みなれた地域で暮らし続けるには介護保険サービスの充実が必要であり,市当局の御努力が着実に介護サービス体制整備の成果としてあらわれているものと評価するものであります。 しかしながら,認定調査に関し,以前から疑問に思っているのは私だけではないと思います。介護を必要とする方がさまざまな介護保険サービスを利用するには,まず要介護,要支援の認定を受ける必要があり,その認定を受ける第一歩として認定調査があります。以前の認定調査は,居宅介護支援事務所のケアマネジャーが認定調査員として利用者の自宅に出向き,認定調査を行っておりました。そのため,居宅介護支援事務所が同系列の事務所へ利用者のサービスを誘導しやすいような認定調査が行われているケースがあったのではないかと耳にしたことがあります。認定調査は,その方の要介護度を決める上で極めて重要であり,公平でなければならないものであります。 このような中,平成17年度の介護保険法の一部改正に伴い,福井市は介護保険調査の方法を変更して,平成19年度から福井市福祉公社にあります介護認定調査センターに認定調査を一括して委託し,実施していると伺っております。 そこで,質問いたします。この調査機関が変更になったことにより,公正中立の保持やこれまで懸念されていた調査の内容によっては特定の事務所に有利になるような課題は解消されたのでありましょうか。また,介護認定調査センターが一括で認定調査を実施するとなると,毎月の調査件数もかなりの件数となり,ちょうど1年が経過する現在,幾つかの課題もあると思われますが,同センターの調査方法や調査件数,職員の資質向上について,課題を含めどのような現状なのかをお尋ねいたします。 次に,足羽山公園開園100周年に向けてお尋ねいたします。 福井市民に親しまれてきました足羽山公園は,来年開園100年の節目を迎えるのでありますが,歴史をさかのぼれば,先人たちの血のにじむような労力と努力のたまものであるということを私たちはまず知り,そして感謝しなくてはいけないと思います。それだけに,足羽山を大切に守り育て,よりよき公園にして後世に残していく義務もあると考えております。 昨年までは市当局も足羽山公園西墓地陥没対策に追われ,足羽山公園に関し十分手が回らなかったと思いますが,大変お疲れさまです。墓地関係の方々は大変喜んでらっしゃいます。ありがとうございます。 そこで,開園100周年を契機とし,今こそこの足羽山を,先人たちの思いも含め,再考察するときだと考えております。足羽山公園は,金沢市の兼六園とは全く異質な公園ではありますが,今後の展開次第ではまさるとも劣らない公園になり得るポテンシャルは十分にあると考えております。日本でも県都のJR福井駅からわずか2キロメートル足らずの距離で,自然と歴史あふれる公園のある町はないのであります。足羽山自然史博物館のリニューアル,館長初め学芸員の皆さんの御努力で,展示物あるいは展示内容の充実等はしていただきました。そうした立地条件,そして足羽川堤の桜と足羽山の桜,あわせて日本さくら名所100選に選ばれていること等も踏まえ,市当局の足羽山公園の位置づけ,また今後のビジョンについてお伺いいたします。 次に,足羽川右岸の桜について質問させていただきます。 足羽川の堤防の桜は本市を代表する春の景観ですが,平成16年7月の福井豪雨による堤防決壊後の調査により,堤防の強度に桜が影響を及ぼす可能性が指摘されました。その後,県,市,市民の代表,有識者等の協議により,左岸の桜並木については,川側の桜はそのまま残すが,今後植えかえはしない,また民地側は現在の桜を撤去し,堤防上に設けた盛り土部分に若木を植樹していくこととなり,足羽川激特事業による工事が進んでいるところであります。 足羽川の桜は,左岸の方が注目されておりますが,右岸にも中央から照手にかけて堤防上に桜が植えられている場所がございます。規模は小さいものの,長年福井市民に愛されてきたことに変わりはございません。 そこで,お伺いいたします。 一つ,激特事業により右岸の堤防工事も木田橋付近で行われているようでありますが,今後右岸の堤防工事はどのように進んでいくのでしょうか。 一つ,左岸の場合は堤防の安全と桜の関係が論議されてきましたが,右岸の桜を残した場合,安全上問題はないのかお伺いします。 一つ,これらの疑問に対して報道等が余りなされてないと思いますが,地元住民に対し,これまでどのような説明がなされ,理解は得られているのかをお伺いいたします。 一つ,足羽川沿いの桜は,景観の面で福井市にとって重要なものでございますが,その桜は,右岸においては料亭街である中央3丁目の浜町の景観の一部になっております。市におかれましても歴史のみち整備計画では,幸橋から九十九橋までをさくらの小径として整備していくとお聞きしておりますが,この浜町を含めまして右岸を観光客や市民の憩いの場としていくために,どのような計画をお持ちなのかお伺いいたします。 次に,橋本左内先生150年祭開催事業についてお伺いいたします。 ことしは郷土福井の生んだ偉人,橋本左内先生没150年の節目の年であります。この節目を契機ととらえ,市民の方々にはもちろん,次代を担う子供たちに橋本左内先生の啓発録を初め偉業を改めて広くアピールしていくべきではないかと考えておりますが,市当局の御所見をお伺いいたします。 特に子供たちに橋本左内先生の偉業と啓発録を理解せしめることにより,福井にはこんなにすごい人がいたんだと認識し,郷土福井を誇りに思う要素の一部になるのではないかと考えております。 ただ啓発録を各学校や子供たちに配布,それだけで子供たちは啓発録を理解,橋本左内先生の人となりを理解するだろうと考えることには無理があります。やはり,学校で時間をきちんととり,先生がレクチャーすることが肝要だと考えておりますが,御所見をお伺いいたします。 また,このように周年を迎える年にのみ,それに伴うイベントを開くという一過性のもので,継続的なことがないように思われますが,継続は力なりでございます。節目節目でインパクトを与えながら,継続して橋本左内先生,啓発録を理解せしめるような実のある施策をお考えなのかどうかお伺いいたします。 この継続については,昨年継体天皇御即位1500年についても同じことが言えるのではないかと思われます。昨年は多種多様なイベントが行われましたが,どれだけの子供たちが継体天皇と福井はどのようなつながりがあったのか,また御業績はどういったことであったのかを理解したでありましょうか,甚だ疑問であります。継体天皇につきましても,昨年だけで終わらずに継続的に学習せしめることをお考えいただけるようお願い申し上げます。 最後に,新学習指導要領についてお伺いいたします。 過日,文部科学省が小・中学校の学習指導要領の改訂案を発表いたしました。それによりますと,道徳教育,心の教育の充実が取り上げられております。 昨年の殺人事件の4割以上が親子,血縁関係者同士の事件だそうです。このようなおぞましい事件の要因は,道徳心の低下というか,もはや道徳心が欠落してしまってるんではないかと言っても過言ではないと思います。 新学習指導要領は,小学校は平成23年度から,中学校は平成24年度から全面実施の方向であり,道徳を初め幾つかの教科については,平成21年度から移行措置を開始していくようであります。 そこで,本市において,道徳の時間についてどのように運用していくお考えかをお伺いいたします。 福井の子供の学力は,トップレベルにあると言われております。これは教育委員会はもちろんでありますけれども,現場の先生方の御苦労と保護者の御理解,御協力,そして子供たちの努力の結晶であります。道徳においても,このトップレベルの力を発揮するための施策を念願するものであります。 また,道徳心,思いやりの心は,道徳の時間だけではぐくまれるものではありません。人間教育は感化だと言われています。ふだんから先生と子供たちとの触れ合いが大切であります。昨今,先生方は余りにも忙しくて,子供たちとの触れ合いの時間を多くとることができないのが現状であります。その多忙化の原因は,事務処理等に追われることだと考えられます。 そこで,先生が子供たちと触れ合う時間が十分とれるような環境の整備をお願いしたいと思います。 次に,部活動についてでございますが,心の教育の場として重要なのが部活動であります。しかしなら,日々多忙な先生や部活動の苦手な先生が無理に部活動を持っていただくのはいかがなものかと考えております。 そこで,地域の民間の力をおかりしてはいかがと考えております。市当局の御見解をお伺いいたします。 次に,総合的な学習の時間についてでありますが,この時間こそ福井学とコラボレーションした学習,すなわち先ほど述べました橋本左内先生や継体天皇等の福井が生んだ歴史上の人物,また歴史,地理,食等について,福井が他県や他市に誇れるような内容を学習に活用してはどうかと考えておりますが,御所見をお伺いいたします。 以上でございます。御清聴ありがとうございました。 (福祉保健部長 熊野輝範君 登壇) ◎福祉保健部長(熊野輝範君) 私からは,介護保険の認定調査についての御質問にお答えいたします。 議員御指摘のとおり,国も介護保険の認定調査は公正性,中立性を保つことが必要であることを指摘しまして,民間事業者が実施するのではなく市町村が実施すべきと判断し,平成17年度の介護保険法の一部改正に伴いまして,認定調査についての一部見直しが行われたところでございます。 その結果,新規申請者の要介護認定調査につきましては,市町村または指定事務受託法人に委託して行うことで,公正性,中立性の確保を保つことが義務づけられたところでございます。 したがいまして,本市といたしましては,本年度に福井市福祉公社が指定事務受託法人を取得すべく,介護認定調査センターを設立し,福井市からの委託を受ける形で認定調査に当たっているわけでございまして,公正,中立性はより高まり,これまで懸念されました特定の事業所に有利になるような問題は払拭されたものと考えているところでございます。 次に,介護認定調査センターの現状につきましてお答えいたします。 認定調査の対象者は在宅者全員と施設での新規の方の調査を行っているところでございますが,初対面の調査員が調査に出向くため,申請者から短時間で正確な調査ができるのかとの不安の声や,介護認定の申請から調査訪問までに期間がかかり過ぎるとの不満の声も聞こえておりました。これらのことにつきましては,内部研修を重ねることや職員の補充により徐々に解消されつつありますが,今後さらに研修の機会をふやすなど資質の向上を図り,調査体制の整備のために専門職員の補充も考えているところでございます。 一方,調査件数につきましては,今年度4月からことし1月までの10カ月間で6,793件調査を実施しており,月平均にしますと679件となっております。さらに,認定調査を行うのは,介護支援専門員の有資格者となりますが,介護認定調査センターでは現在常勤8名,非常勤10名の合計18名の職員で認定調査を行っておりますが,課題にも上げましたように,依然として専門職員の不足の傾向にありますので,今後適正な人員配置を目指したいと存じます。 また,認定調査員の研修についてでございますが,調査員全員が常に共通認識を持ち調査に当たれるよう,個別指導と全体研修を重ねながら,日々研さんに努めてまいりたいと考えております。 今後とも調査センターがさらに公平,公正な調査が行えるように努力を積み重ねていきたいと考えておりますので,よろしく御理解賜りますようお願いいたします。 (建設部長 松田寛行君 登壇) ◎建設部長(松田寛行君) 足羽山公園開園100周年についてお答えいたします。 昨年7月に改定しました第五次福井市総合計画におきまして,にぎわいのある中心市街地をつくる,自然を生かした潤いのある環境をつくる,福井の歴史と文化を再生するといった施策を推進する上で,拠点的施設として足羽山公園をとらえているところであります。 今後とも緑の保全や老朽施設の改修,改装等を行いながら,足羽山公園遊園地での子供と動物とのふれあい事業,郷土植物園などの施設の活用向上やソフト事業の充実に努め,市民の憩いの場として市中心部の貴重な観光資源として,これまで以上に市内外から愛され,だれもが気軽に訪れていただける公園づくりを進めてまいりたいと考えております。 具体的には,平成20年度は,福井の町並み,夜景を楽しむことのできる眺望スポットを整備し,足羽山公園に新たな魅力を創出するとともに,中心市街地からの町中探索ルートとして快適に御利用いただけますよう,傷んだ園路やトイレ等の改修を順次進めます。 また,桜やアジサイにつきましても,新たな植栽や管理の徹底を進め,四季折々の表情を楽しませる足羽山公園の活性化を図りたいと考えております。 さらに,折しも平成21年が大正天皇が皇太子として本市に行啓され,その記念として足羽山を整備,開園した明治42年から100周年という節目の年に当たるところから,平成21年度には公園利用者や関係団体と協力しながら記念のイベントを実施し,これを機に足羽山公園を市内外へ積極的にアピールしてまいりたいと存じますので,御理解をお願い申し上げます。 (商工労働部長 藤岡眞一君 登壇) ◎商工労働部長(藤岡眞一君) 足羽川右岸堤防の桜についてお答えいたします。 まず,堤防の強度に桜が影響しますことは,右岸についても左岸と同様でございます。右岸の堤防は木田橋上流部分から花月橋下流部分にかけてコンクリート製の特殊堤と呼ばれるものが続いております。県の足羽川激特対策工事事務所によりますと,平成19年度に木田橋から幸橋にかけて改修工事を進め,平成20年度に残りの幸橋から花月橋にかけて改修工事を実施する予定と聞いております。 次に,堤防の安全性と桜の関係につきましては,特殊提の多くが河川管理施設等構造令に定められた断面幅を満たしておらず,規定どおりの改修を行った場合,堤防に沿った市道の廃止や幅の縮小,民地のかさ上げが必要となります。周辺の市民生活に重大な影響が生ずることとなりますので,県激特事務所では,既存の桜の撤去を含め,地元自治会に堤防強化について十分な説明を行い,合意形成に努め,合意を得た上で工事を実施していくとのことでございます。 また,激特事業では,特殊堤の強化のみならず,川底の掘り下げ,低水護岸整備等によって総合的に安全性の向上が図られるとのことでございます。 3点目の住民への周知についてのお尋ねでございますが,激特事務所では,桜の問題を含めて足羽川沿いの約2万4,000戸に事業内容や工事の進捗状況をお知らせする足羽川激特工事ニュースという広報紙を配布いたしまして広報を行っており,さきに述べましたとおり,地元説明会により住民との合意形成に努めているとのことでございます。 最後に,右岸の浜町かいわいの整備につきましては,昨年10月に地元主導によって景観形成地区の指定を受け,景観やまちづくりに対する意識が高い地区でございます。 本市といたしましても,この地区が中心市街地と足羽山を結ぶ市民や観光に訪れる方々の散策路として,また足羽川,足羽山の景観や地区に残る歴史的資産を生かせる重要な地区と認識し,歴史のみち整備計画ではさくらの小径と位置づけております。 これまで地元自治会,市,県,激特事務所の3者でさくらの小径の整備について,住民の皆様の御意見,御要望ができるだけ反映されるよう協議を進めております。協議では,浜町かいわいの幸橋から桜橋間の桜については撤去をし,植樹升による桜の若木を植樹することを検討しております。桜橋から九十九橋間につきましては,現在ある桜をできるだけ生かした整備を検討しております。 したがいまして,本市といたしましては,来年度の県の激特事業にあわせ,夜間の景観にも配慮した安全で快適な歩行空間を確保し,桜の開花時期以外にも多くの観光客や市民が憩える環境づくりを進めてまいりたいと考えております。 一方,花月橋北詰の右岸特殊堤につきましても,ことしが松平春嶽公の生誕180年に当たることから,春嶽公の遺品の中から江戸時代の福井の年中行事を描いた絵を12枚の壁画にいたしまして設置する予定でございます。訪れた観光客や市民の散策スポットとして整備をしてまいりたいと存じますので御理解を賜りたいと存じます。 (教育長 渡辺本爾君 登壇) ◎教育長(渡辺本爾君) 橋本左内先生150年祭開催事業についてお答えいたします。 まず,市民や次代を担う子供たちに先生の偉業を改めて広くアピールするための事業でございますが,橋本左内先生ゆかりの市内3小・中学校を研究校に指定し,児童・生徒に啓発録や偉業について学ばせたいと考えております。 そして,研究指定校の研究成果とともに先生に関する資料を展示し,またビデオを放映するなど,その生き方や気概を市民に改めて周知するためのパネル展を本年10月にAOSSA(アオッサ)において開催する予定でございます。 また,偉業や啓発録をわかりやすくまとめた冊子を作成し,立志式を迎えるすべての中学2年生に配布することにより,すばらしい偉人を輩出した郷土福井に対する誇りと愛着を醸成するとともに,地域に貢献できる人材を育成していきたいと考えております。 また,郷土歴史博物館におきましても,啓発録の原本や未公開資料などを展示する企画展「橋本左内と弟綱常」を計画いたしております。 一方,橋本左内先生顕彰会が主催します記念講演会等の事業を支援することにより,市民みずからが行う顕彰活動の拡大を図ってまいりたいと存じます。 次に,今後の継続的な施策といたしましては,顕彰会との連携による事業の推進とともに,郷土歴史博物館が刊行している現代語訳の「やさしい啓発録」を積極的に紹介してまいりたいと考えております。 また,継体天皇の顕彰につきましては,即位1500年記念事業として,郷土歴史博物館では昨年「なるほど福井の古墳時代」と「古典が語る継体天皇」の2つの特別展を開催いたしました。 また,県及び関係市町村等が連携したシンポジウムの開催,ゆかりの地の石碑設置等,幅広い事業が展開をされたところでございます。 さらに,県内各地の小学校等に総計1,500本の桜が平成21年春までに記念植樹される予定と聞いているところでございます。 今後も機会をとらえまして学習の場を設けてまいりたいと考えておりますので,御理解いただきますようお願い申し上げます。 次に,新学習指導要領の道徳の時間の運用についてお答えいたします。 現在,福井市では郷土福井に誇りを持ち,たくましく生きる子供の育成を目指しまして,教育方針の一つに子供たちのより豊かな心の育成を掲げているところでございますが,そのため学校,家庭,地域が一体となってあいさつ運動や「早寝 早起き 朝ごはん」等,子供たちの基本的な生活習慣づくりを進めているところであります。 さらに,多様な体験活動,地域の人々や異年齢の人々との交流活動も充実させているところでございます。 また,週1回の道徳の時間を中心としまして,学校教育活動全体で道徳教育に取り組んでいるところでございます。 先日発表になりました新学習指導要領案では,道徳の授業と体験活動を一体的に進めることを重視しておりますので,これまでの取り組みを踏まえまして,さらに道徳教育を充実させてまいりたいと存じます。 次に,教員が子供たちと触れ合う時間を十分にとれる環境の整備についてお答えいたします。 教員の多忙化を解消し,子供たちとの触れ合いの時間を確保するための対策につきましては,国や県におきましても検討されているところでありますが,本市としましては福井市教育支援プランを策定する中で,事務の簡素化を含め,教員のバックアップ機能の整備を検討してまいりたいと存じます。 次に,部活動に地域の民間の力をかりてはどうかということでございますが,現在本市におきましては運動部活動地域連携推進事業を実施しまして,地域において高度な技術,指導力を持つ方々に運動部の指導をお願いすることによりまして,運動部活動の活性化と生徒に運動する楽しさや喜びを味わわせ,生涯スポーツの基礎を培うとともに,競技力の向上を図っているところでございます。 現在18校の中学校でバスケットボール,サッカー,剣道など10競技種目で29名の方々に部活動の指導をお願いしているところでございます。 今後とも地域で専門的技術を持っておられる方に,中学校での部活動指導を積極的にお願いし,部活動のより一層の充実を図っていきたいと考えております。 次に,総合的な学習の時間の運用についてお答えいたします。 総合的な学習の時間では,国際理解,情報,環境などの総合的な課題のほかに,地域の学校の特色に応じた課題など,幅広く取り上げて学習活動をしてきております。 小学校高学年では,本市が独自に作成しました「ふるさと福井の人々」を使いまして,継体天皇や橋本左内先生等福井の生んだ偉人につきましても学習しております。 また,各小・中学校におきましては,地域の文化財を見学したり,あるいは郷土歴史博物館等の文化施設を活用したりして学習しております。 今後ともふるさと福井につきまして学習を推進していきたいと考えているところでございます。 ◆3番(奥島光晴君) ただいま介護保険認定調査につきましてお答えをいただきまして,公正,中立に認定がされているとのことで安心いたしました。 ただ,限りある財源の中での介護支援でありますから,厳正なとは言いながらもヒューマニティーな部分も加味していただき,真に介護あるいは支援が必要な方に有効に御活用いただきますようお願い申し上げます。 次に,足羽山公園開園100周年に向けての話でありますけれども,眺望スポット等も含め,より整備をしていただけるということで,非常に心強く思っております。よろしくお願いいたします。 それから,足羽川右岸の桜等につきまして,大変前向きな御答弁をいただき,ありがとうございます。桜はシーズンものではありますけれども,一乗谷朝倉氏遺跡とともに福井の売りでありますから,今後とも御高配のほどをよろしくお願いいたします。 次に,教育一般でございますけれども,教育は国家百年の計であります。知育,徳育,体育,それに昨今は食育。知育につきましてはトップレベル,もちろん体育もトップレベルであります。戦後教育で最も手薄になってしまったのは,徳育だと感じております。どうか高いモラルと思いやりのある心を持つ子供たちを,これぞ米百俵の精神で力を入れてお育ていただきますよう,切にお願いを申し上げておきます。 以上,要望でございます。ありがとうございました。 ○議長(谷口健次君) 次に,4番 島川由美子君。 (4番 島川由美子君 登壇) ◆4番(島川由美子君) 公明党の島川でございます。 東村新市長,御就任おめでとうございます。 それでは,通告に従いまして質問させていただきます。 日本では,ことしから女性が生涯を通して健康で充実した日々を過ごすことを支援するため,3月1日から3月8日の国際女性の日までを女性の健康週間としてさまざまな活動を展開することになりました。女性が健康で教育を受けられ,安心して生活ができる基盤があること,そしてあらゆる分野で持てる力を発揮できる社会をつくっていくことは,女性だけでなく男性にとっても重要なことだと思います。 予想を超える早さで人口減少,少子・高齢化が進んでおります。人口構造の変化は,労働力や世帯,地域の姿を大きく変え,経済,社会活動への影響が懸念されております。しかし,女性が活躍できる社会へと転換できれば,女性が課題解決への大きな原動力となります。 私たち公明党女性委員会は,女性の一生を総合的に支援する「女性の一生サポートプラン」の策定を進めております。女性を取り巻く社会環境や生き方は大きく変化しており,そうした変化に応じつつ,健康や子育て,就労,介護支援など,女性の生涯を支える視点からサポートプランを立案しております。このサポートプランの中に,20代,30代の女性から寄せられる健康,仕事,人間関係など,さまざまな悩みに答える総合カウンセリング窓口の設置があります。本市にもこのような窓口がありますが,果たして市民の皆さんは御存じなのでしょうか。 そこで,お尋ねいたします。 AOSSA(アオッサ)5階にある男女共同参画・子ども家庭センターの相談窓口は,市民の皆さんにどのように広報されておりますのでしょうか。 子育てママ(ほのぼの)ダイヤルと,子供,家庭,女性相談は,それぞれいつできたのかお尋ねいたします。 この窓口は,主にどういう方を対象としていますか。 相談窓口での相談取扱件数はどれぐらいありますか。 また,小児科医,精神科医,弁護士が相談に当たっていますが,それぞれの相談件数をお聞きいたします。 相談者の年代と男女の比率,電話相談と直接面談の割合をお尋ねいたします。 女性が気軽に安心して相談できるように,また仕事や住まいの関係で窓口に行けない女性のために,インターネットを利用して相談できる体制の整備も必要と思いますが,御所見をお伺いいたします。 次に,先日ハローワーク福井マザーズサロンでお聞きしたのですが,小さな子供連れのお母さんたちが気軽に相談に来られ,昨年4月24日の開所以来,相談件数が1,904件で,その約半数の804人が求職し,うち27.2%の219人が就職したとのことでした。子供を入園あるいは入学させ,また放課後児童クラブに入れて,お母さんたちはそれぞれの生活とのバランスをとりながら,生活を犠牲にしない働き方,子育てと両立した働き方を求めながら,なかなか希望どおりにはいっていないのが現状です。 そこで,お尋ねいたします。 本市における現在の女性就業率,共働き率,労働力率はそれぞれどれだけですか。 企業の子育て支援についてお尋ねいたします。育児のための勤務時間の短縮などの制度のある企業は何社ありますか。 また,ワーク・ライフ・バランス推進のために,本市として企業に対して就労促進の働きかけを行っていますか。その具体的な取り組みをお尋ねいたします。 次に,地域に生きる学校づくりについてお伺いいたします。 地域の教育の拠点となっている小・中学校の保護者の中には,先生が忙し過ぎる,学校が閉鎖的などの声もあります。文部科学省はそのための処方せんの一つとして,ボランティアの活用を目指しています。学校支援地域本部を全国に約1万ある中学校の学区ごとに設置することが検討されており,先進的な地域では既にこうした取り組みが行われております。 文部科学省が学校支援ボランティア事業のモデルとしている杉並区立和田中学校では,民間出身の藤原校長が中心となって地域本部を立ち上げ,地域の人に土曜日の活動を任せたり,芝生の整備や図書館の運営,また豊富な経験を持つ大人を巻き込んで,ともに学ぶ「よのなか科」の公開授業など,子供たちに地域総がかりで教育が行われて,閉鎖型の学校から開かれたネットワーク型の学校へ改革が行われています。 市長マニフェストの中にも,家庭と地域との連携,地域に生きる学校づくりの中で地域と一体となってと何度もありますが,具体的にどのように取り組まれるのかお尋ねいたします。 次に,現在各学校で行われているところの学校ボランティアの内容と参加者数,現況についてお尋ねいたします。 学校支援のかなめは,何といってもボランティアの確保ではないでしょうか。現在各地区で実施されている放課後子ども教室においてもボランティアの確保がネックとなっており,実施できていない地区もあるのが現状ですが,この点についてお考えをお聞きいたします。 次に,文部科学省は,教師が子供と向き合う時間を確保できる体制の整備のために,外部人材を特別非常勤講師として採用に取り組むとしております。幅広い経験やすぐれた知識,技術を持った社会人が教育現場で活躍することは,学校の多様化や活性化を目指す上で非常に重要なことと思われます。 本市において,この特別非常勤講師は,現在何人採用されていますか。どのような授業を担当しておられるか,その現況についてお尋ねいたします。 次に,インフルエンザ予防接種の公費助成についてお伺いいたします。 平成13年の予防接種法改正により,65歳以上の高齢者に対しては,インフルエンザ予防接種に公費による一部助成がなされるようになりました。厚生労働省の見解では,インフルエンザワクチンはインフルエンザにかかった場合の重症化防止に有効としております。また,重症化するおそれの高い気管支ぜんそくなどの呼吸器疾患,心臓病などの循環器疾患がある場合も,予防接種をした方がよいとされています。 乳幼児は病原体に対する抵抗力が弱く,インフルエンザを発症すると全身症状が強く,熱性けいれんや肺炎などを合併すると重症化しやすく,インフルエンザ脳症で亡くなるケースが毎年のようにあります。乳幼児の場合の接種は,少なくとも2ないし3週間ほどの間隔をあけて2回接種しなければなりません。予防接種は保険適用外のため,医療機関により費用は異なりますが,おおむね1回当たり3,000円かかります。子供が2人,3人になると大きな負担になり大変悩んでいますという声をよくお聞きいたします。 予防接種を受けることでインフルエンザにかかっても重症化を防ぐことができれば,医療費の負担も抑えられます。既に独自で公費助成を行っている自治体もあり,県内では勝山市が来年度より乳幼児に対して子育て支援として公費の助成を開始するそうです。子育て世代の経済的負担軽減のために,また乳幼児の健康や命を守るために,本市独自のインフルエンザ公費助成をお願いしたいと思いますが,御所見をお伺いいたします。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 (市民生活部長 吉村薫君 登壇) ◎市民生活部長(吉村薫君) 子育て支援についてのうち,相談窓口についての御質問にお答えいたします。 まず,男女共同参画・子ども家庭センターの相談窓口の市民への広報につきましては,センターの開設当初にチラシを作成し,公立,私立の保育園及び幼稚園の保護者全員に配布いたしました。 現在は市政広報の無料相談案内で広報するほか,子ども家庭センターが年2回発行しております男女共同参画情報誌「アイアム」と,子育て情報誌「ほっと」に掲載いたしております。「アイアム」は全戸に回覧し,「ほっと」は保育園や医療機関等に送付しており,ホームページでもお知らせをいたしております。 また,ことし1月にはPRカードを3,000枚作成し,関係機関等に送付をしたところでございます。 次に,相談窓口の開設日でございますが,AOSSA(アオッサ)のオープンと同じ平成19年4月19日に開設をいたしました。 なお,小児科及び精神科医による専門相談は平成19年7月から,弁護士による専門相談は10月から開設しており,それぞれ毎月2回行っております。 次に,相談の対象者でございますが,どなたでも相談できます。子供相談は主に15歳未満の子供に関するさまざまな問題について,女性相談は女性が抱える問題や悩みについて,必要な助言や情報提供を行います。 また,専門相談は予約が必要となりますが,子供や家庭に関する医学的な相談あるいは法的な相談ができます。 次に,相談の取扱件数でございますが,開設日から平成20年2月末日までに,子供相談は188件,女性相談は226件,子育てママ(ほのぼの)ダイヤルは1,024件,専門相談は36件で,合計1,474件でございました。また,小児科及び精神科医の相談は,それぞれ2件と9件でございました。弁護士の相談は25件となっております。 次に,相談者の年代につきましては,プライバシーの関係もあり正確には把握できておりませんが,子供相談は母親が多く,女性相談は20歳から70歳まで幅広い年代となっております。 男女の比率につきましては,女性がほとんどであり,電話相談と面接相談の割合につきましては,電話相談が1,294件で,相談全体に対して87.8%でございました。 最後に,議員御指摘のインターネットを利用する相談体制の整備につきましては,相談者の置かれている状況把握ができないため,適切なアドバイスが困難であり,プライバシーなどの情報管理などに問題もございますので,当分の間は電話と面接による体制で対応していきたいと考えております。 以上でございますが,今後とも相談体制の充実に努めてまいりますので,御理解をいただきますようよろしくお願いをいたします。 (商工労働部長 藤岡眞一君 登壇) ◎商工労働部長(藤岡眞一君) 子育て支援のうち就労支援についての御質問にお答えいたします。 まず,本市の女性労働力率と就業率及び共働き率でございますが,平成17年の国勢調査によりますと,本市の15歳以上の女性の人口は11万1,701人で,そのうち働く意思のある労働者の人口は5万9,115人であることから,労働力率は52.9%でございます。また,就業者人口が5万6,891人でございますので,就業率は50.9%となっております。さらに,就業世帯総数5万5,689世帯に対し,夫婦とも就業している世帯数は3万931世帯となっておりまして,共働き率は55.5%でございます。 次に,育児のための勤務時間短縮等の制度のある企業数は,県内企業480社を対象に行われた平成18年度福井県勤労者就業環境基礎調査によりますと,就業規則等により制度が明文化されている企業は300人未満の企業445社のうち188社で,その率は42.2%,300人以上の企業35社のうち31社で,その率は88.6%となっております。 一方,次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定している県内の企業は,平成20年2月19日現在で,労働者301人以上の企業が65社,301人未満の企業が310社となっております。 3点目の企業への就労支援についての御質問でございますが,福井労働局のマザーズサロンや県で実施している離職者の再就職相談や,両立支援の助成金制度を企業や市民の皆様に十分知っていただけますよう,市政広報などを通じまして情報の提供を行っているところでございます。 また,新たな取り組みとして,平成20年度に市内企業500社を対象としたアンケート調査を実施し,さらに従業員100人以下の規模の企業50社を対象に聞き取り調査を実施いたしまして,事業主や労働者の生の声を聞き,現状を把握した支援策を講じてまいりますので,御理解賜りますようお願いいたします。 (教育長 渡辺本爾君 登壇) ◎教育長(渡辺本爾君) 家庭と地域との連携,地域に生きる学校づくりについてお答えいたします。 「希望と安心のふくい新ビジョン」に基づきまして,新年度におきまして地域に生きる学校づくり推進事業を立ち上げ,地域や家庭と一体となって子供たちを育てていきたいと考えております。 具体的には,地域の自然,人及び施設等を生かした教育活動や,学校を開放する教育ウイークの開催等を行いながら,創造性豊かな魅力ある学校,また保護者や地域に信頼される学校づくりを推進しますとともに,学校,家庭,地域が一体となって子供たちの教育について考え,行動する機運を高めてまいりたいと存じます。 次に,学校ボランティアの活動についてでありますが,登下校時の安全指導やあいさつ運動,授業における支援や指導,図書の整理や花壇づくりなどの教育環境づくり等を中心に,昨年度におきましては小学校で1校平均延べ225人の方々,中学校では1校平均32人の方々にボランティアとして活動していただいております。 次に,放課後子ども教室におけるボランティアの確保についてでありますが,地域の実態によりますけれども,ボランティアが充実して円滑な運営を行っている実施主体の事例紹介や,各地区で実施主体となっております関係者を集めた情報交換会等を行い,ボランティアの確保が進められるよう支援に努めているところでございます。 最後に,文部科学省が新たに整備をするとしております外部人材の非常勤講師配置についてでありますけれども,これにつきましては国,県を通じまして,まだその具体的な人数,配置等につきまして発表がございませんので,今のところお答えできないような状況でございます。 (福祉保健部長 熊野輝範君 登壇) ◎福祉保健部長(熊野輝範君) インフルエンザ予防接種の公費助成についてお答えいたします。 議員御承知のとおり,定期の予防接種として実施するインフルエンザ予防接種につきましては,法令により,その対象者は65歳以上の方及び60歳から64歳で省令で定めるものと規定されております。高齢者につきましては,インフルエンザに罹患しやすいことや罹患すると重篤な合併症がもたらされる危険性が増加するという観点から,一部公費負担により実施いたしております。 しかし,乳幼児のインフルエンザ予防接種につきましては,ワクチンの流行抑止効果や有効性が問題視され,平成6年の予防接種法の改正により,法に基づく接種ではなく任意の接種として位置づけられているのが現状でございます。 したがいまして,今後は国の動向等を見定めながら,公費負担のあり方についても研究してまいりたいと考えておりますので,御理解いただきますようお願い申し上げます。 ◆4番(島川由美子君) 先ほどの男女共同参画・子ども家庭センターの相談窓口ですけれども,専門の精神科医,また小児科医,また弁護士の相談が新たにできるようになったということをお聞きして,本当にいいことだなって思いました。でも,子育て中,また介護の中,またいろんな面で女性のさまざまな悩みを抱えられていらっしゃる方が,身近なところで,また専門な方の相談を直接受けることができるというのは本当にすばらしい取り組みだなと思いますけれども,余りに相談の数が少ないということは,やはり皆さん御存じないのだと思います。私もAOSSA(アオッサ)5階に何度か行かせていただいて,一番最後に行った1月18日に,子育て・青少年育成等対策特別委員会の視察で行かせていただいたときにたまたまチラシを見まして,こういう相談もされてるのだということを初めて知った次第です。市民の皆さんがやっぱり御存じでなかったら,せっかくある窓口もすごくもったいないと思いますし,まだまだいろんな機会を通して皆さんにお知らせしていっていただきたいと思います。 もう一点は,子供のインフルエンザ予防接種の公費助成ですけれども,誕生祝金も今年度で廃止する方向で話がありますけれども,子育て支援のための予算は減らしてはならないと私は思います。子育て・青少年育成等対策特別委員会の席でもちょっと発言させていただきましたけれども,教育,また子育ての予算は絶対に削ってはならない,これからの福井を担っていく子供たちのための予算ですので,このインフルエンザだけではないですけれども,しっかりまたそういう面で一歩も引かずに取り組んでいっていただきたいと思います。要望で結構です。ありがとうございます。 ○議長(谷口健次君) 次に,2番 峯田信一君。 (2番 峯田信一君 登壇) ◆2番(峯田信一君) 新政会の峯田信一でございます。 まずもって,東村新市長,吹矢新副市長,御就任まことにおめでとうございます。 福井市発展には,市行政と議会が切磋琢磨して議論していくことが大事だと思います。また,不可欠だろうと思います。さらなる御尽力をお願いいたします。 それでは,通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 昨日からの質問で一部ダブる点もございますが,私なりの切り口で質問をさせていただきたいというふうに思います。 最初に,農業問題について3点ほどお伺いさせていただきたいと思います。 まず第1点は,地球温暖化による農業への影響であります。 御案内のように,農業は気象環境に対する依存度合いが極めて高い産業であり,水稲,麦,大豆生産等,いずれにおいても近年地球温暖化によるさまざまな影響が出てきております。 特に本市における基幹作目である水稲について見ると,移植から出穂までの期間が短く,温暖化が稲の生育に影響を及ぼし,乳白米,胴割米や高温による不稔の発生増加,またカメムシ類の加害による斑点米が品質の低下を招く等,憂慮すべき状況にあります。もちろんこのような状況下にあって,各農家の方々は福井農林総合事務所やJAの指導により,異常気象に強い米づくりに取り組んでいるところであります。 ところが,1月28日の新聞報道によれば,農林水産省農林水産技術会議で,さらに温暖化が進めば,2060年ごろには米の収穫量は,北海道で13%の増加となりますが,東北以南では実りが悪くなったり,稲が十分に成長しないうちに穂が出たりする高温障害という現象で8%から15%減少するとしております。特に西日本での減収が目立つという予測を発表いたしております。 このような地球環境の劣化に伴う地球温暖化の進行によって,なくてはならない食糧を供給する農業基盤が崩壊し始めていると思うのでありますが,市長の御見解をお伺いいたします。 2点目に,現在原油価格の高騰が非常に叫ばれております。原油価格高騰に伴う対応についてお伺いいたします。 原油価格の値上がりは,ガソリンを筆頭にさまざまなものの値段に影響が出ておりますが,その影響はガソリン,灯油などが必要な稲作農家にも及んでおります。特に畜産農家,養鶏,肉用牛生産農家,酪農家は,バイオエタノールの需要の拡大によりトウモロコシ等の配合飼料価格が高騰し,極めて深刻な状況にあります。これに対する市長の御見解と対応策についてお伺いいたします。 3点目は,限界集落の実態とその対応策についてであります。 昨今の我が国は,都市と農村との格差,自治体間の格差やワーキングプアなど,格差社会が問題となっております。特に農山漁村につきましては,地域経済を初め交通,医療,福祉,教育,文化など,人間としてのトータルな社会生活における地域間格差拡大が進み,憂慮すべき状況にあります。 とりわけ山間地域にありましては,担い手不足や高齢化が進み,田畑や山林などの地域資源を管理する機能が弱体化し,集落が崩壊の危機に直面していると言われております。このような地域は,従来は過疎地と呼んでおりましたが,今や限界集落という用語さえ生まれてきている状況であります。長野大学の大野晃教授は,そういった意味で指摘されております。 そこで,本市管内における実態はどのようになっているのかお尋ねいたしますとともに,集落再生の対応策についてお伺いいたします。 次に,市野球場,通称豊島野球場の用地の将来計画についてお伺いいたします。 これは昨日も質問が出ておりましたけれども,市の中心部に位置する豊島の野球場は,昭和23年の建設以来,多くの市民,県民の皆さんに親しまれ,私自身も何度か足を運びました。たくさんのドラマを生んできました。しかし,施設の老朽化に加え,用具や技術の進歩などにより球場自体も相対的に狭くなり,近年は公式の高校野球などはできない状況になっています。 こうした中,昨年視察もさせていただきましたが,約30億円をかけて新しい福井フェニックススタジアムが完成しました。この球場は,両翼100メートル,センター122メートルの公認硬式グラウンドとして全国大会なども可能な立派な施設であります。また,ナイター施設の設備により,平日の夜間も利用可能となるほか,多目的広場や駐車場などの周辺施設を含め,利用環境は劇的に改善されます。野球の競技力のアップはもちろんですが,スポーツを通して市民の健康の増進につながるものと大いに期待しております。 一方,豊島の野球場は,その役割を終える形となりますが,中心市街地から歩いていける立地であり,そして約3万平方メートルという敷地面積を考えますと,その跡地の有効活用は非常に重要な課題と考えます。長い目で見ますと,庁舎や文化施設などの公共施設等の再配置,いわゆる種地という活用も思い浮かびますし,立地場所から見ますと中心市街地のにぎわいの範囲に広げる交流の場のような活用も考えられます。現在,中心市街地と大きな市街地で大規模な事業が進められていることや財政状態を考えますと,すぐに整備に着手することは難しいかもしれませんし,また公園用地という制約もあると聞いております。しかし,中心市街地に残された最後の大規模な用地でありますので,財源や課題などを整理しながら,長期的な視点,新幹線の開業,短期的な活用など,広範な視野を持ち,幅広い論議を進めていくことが必要だと思います。 そこで,市長のマニフェストにおいては「まちなかのにぎわいにつながる有効活用を市民とともに検討します」とされていますが,現時点でどのように考えておられるのかお尋ねいたします。 次に,市有財産の活用についてお尋ねいたします。 平成18年11月に出されました健全財政計画において10年間の財政見通しが示されておりますが,歳出では福祉の扶助費や借金の返済である公債費が伸びる中において,歳入は全体としてほとんど伸びない見込みとなっております。人件費や普通建設事業費を削減して帳じりを合わせるという厳しい見通しが示されています。 一方,地方分権の進展により,住民に最も身近な基礎自治体である市町村の役割はこれまで以上に重要になり,自主,自立,自己責任の原則のもとで,地域の特色を生かした行政運営が求められております。すなわち,歳入の確保と事業の選択と集中が,これまで以上に重要になってくるわけであります。 歳入の確保については,健全財政計画において市税収入の確保と並んで財産収入の確保を上げられております。また,市長のマニフェストにおいては,ビジョン実現のための財源確保の中で財産売却等を上げておられますが,財産収入確保の観点から,市有財産の有効活用について質問させていただきます。 市は多くの土地や施設を所有しておりますが,未使用になっているものも少なからずあるように聞いています。 また,野球場,学校,公民館など新たな施設を建設した場合に用途廃止されるものも出てまいりますし,社会経済情勢や市民ニーズ等の変化により利用価値が減少するものも生じてまいります。不要になるものは売却することが基本と考えられますが,先ほど質問させていただきました野球場用地のように有効活用すべきものもあります。かつて本市議会で市有財産対策特別委員会において研究調査した際に,速やかに処分する財産,利活用していく財産などに区分されたと聞いております。その後,市町村合併や新たな施設の建設等による状況の変化もあり,また地方自治法の改正により行政財産の貸付範囲が拡大されるなど,有効活用の方法,選択肢もふえております。 人口減少社会,少子・高齢化社会を迎え,コンパクトシティの考え方の根底にある今ある資産の有効活用の面から見ても,市有財産の有効活用は大きな課題であります。どのような方針で臨まれるのか御所見をお伺いいたします。 次に,職員数の削減についてお尋ねいたします。 さきに述べた財政見通しにおいて,人件費は減少を見込んでおりますし,福井市行政改革の新たな指針においては4.6%の職員の削減を行うこととされています。また,ビジョン実現のための財源確保の中でも,人件費の縮減により15億円という公約となっているなど,職員数の削減は本市の行財政運営改革の一つの大きな柱になっております。 本市においては,市町村合併前に大幅な職員数の削減をされたと聞いておりますが,最大の改革と言われる合併により再スタートを切った形であると認識しております。国の合併特例では,合併してもすぐに職員の削減等による行政のスリム化はできないため,地方交付税を一定期間,合併しなかった場合の算定で保障することとされています。しかし,これは逆に言いますと,一定期間の間に合併効果を出さないといけない,27万人の市にふさわしいスリムな機構,職員数にしなければいけないということであります。 現在までの進捗状況,定員適正化計画やマニフェストの数値目標の達成見込み,合併特例期間である10年間でどの程度の職員数を目標にされるかなど,短期,中期,長期的な見通し,方針等についてお伺いいたします。 次に,「家族そろって早寝 早起き 朝ごはん」の推進についてお尋ねいたします。 国づくりの基本は人づくりにあると言われますが,少子化が進む日本社会にあって将来に明るい希望を持つためには,子供たちの健全な発達が何よりも必要であります。しかし,少子化,核家族化,情報化など社会経済の急激な変化により,子供たちを取り巻く環境は激変し,基本的な生活習慣や態度が身についていない,自制心や規範意識が十分育っていない等の課題も指摘される現状があります。 私は子供たちの健全な発達の一番の基礎となるのは家庭であると思っております。家庭は子供たちにとって温かく安らぎを得る場所であると同時に,基本的な生活習慣を身につける場であります。本市が進める家族ふれあいタイム倍増キャンペーンにおいて,全国運動として展開されている「早寝 早起き 朝ごはん」の前に「家族そろって」を加えていることは,我が意を得た思いでございます。また,市長のマニフェストの中には,ワーク・アンド・ファミリーバランス,父親を家庭に帰すことについても,その趣旨は同じところにあると思います。しかし,みんながよいことだと思っていても,実践されないからこうしたキャンペーンをする必要があるというふうに思います。 昨年実施された全国学力テストにおいては,同時に学習状況調査も実施され,規則正しい生活習慣が学校の学習効果の向上につながっていると報道もされております。基本的な生活習慣の確立が学習習慣にもつながり,学習意欲と学力向上に結びつくのではないかと思いますが,こうしたことはPRの一つになるのではないでしょうか。子供たちの未来のために「家族そろって早寝 早起き 朝ごはん」,そしてワーク・アンド・ファミリーバランスが各家庭に浸透することを期待しておりますが,具体的にどのように運動を展開されるのかお尋ねいたします。 最後に話は変わりますが,太陽光発電設備設置についてお尋ねします。最近の地球温暖化の影響に関しては多くの事柄がまだ評価途上でございますが,イギリスで発行されたスターン報告によれば,地球温暖化の影響は広範囲に及び,地球上のあらゆる場所において発展を妨げると予想されています。地球温暖化は気温や水温を変化させ,海水面の上昇,降水量の変化,また洪水や酷暑,ハリケーンなどの激しい異常を増加増強させる可能性があること,さらに生物種の大規模な絶滅を引き起こす可能性などが指摘されています。 そこで日本政府は地球温暖化対策の一環として太陽光発電の普及を進めるため,一般住宅への太陽光パネル設置を現在の40万戸から2030年までに1,400万戸に拡大する方針を明らかにいたしました。この目標を盛り込んだCool Earth-エネルギー革新技術計画をまとめ,本年7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)に表明する予定だそうです。また,低コスト新型太陽光パネル開発に向け国際研究機関設立も目指しているとのことです。こういった中,国は普及を目的に太陽光発電設備容量に応じた補助金制度を実施していましたが,平成17年度をもって廃止いたしました。また,本市においても平成19年度をもって廃止が決定されたそうですが,太陽光発電を温暖化対策の中心に置く自治体の多くが新たな普及策を模索している中での補助金打ち切り制度は理解しがたいものがあります。何とか継続を考えたいところですが,御一考をお願いします。 そこで本市における補助金制度の廃止の理由及び現在の設置台数,一般住宅及び事務所別にどのくらいあるのかお尋ねいたします。 以上で一般質問を終わります。議員各位の御清聴ありがとうございました。 (副市長 吹矢清和君 登壇) ◎副市長(吹矢清和君) まず,市野球場用地の将来計画についての御質問にお答え申し上げます。 市野球場敷地については,中心市街地に残される大規模の貴重な用地でございます。北陸新幹線の開業なども意識した長期的な視点に立って,また住民ニーズも踏まえた広い視野で,まちなかのにぎわいにつながる有効活用策を検討する必要があります。 そのようなことから,財源も含めた多くの課題を整理するなど,市民の皆様とともに幅広い議論をこれから進めてまいりたいと存じます。 なお,老朽化した現野球場を解体,撤去した後,当面は緑の広場という形で暫定的に利用していただきたいと考えております。 引き続きまして,職員の削減についての御質問にお答えします。 定員適正化計画では,平成18年2月合併時の2,694名を平成22年4月1日には125名減の2,569名とすることとなっております。現在,計画を上回る進捗経過になっておりますし,最終目標は達成したいと考えております。 なお,地方交付税の合併特例措置があります平成27年度までの職員数につきましても,いろいろな制度変更,施策拡充等が想定されますものの,効率的な組織であり続けるための努力を重ねてまいりたいと存じます。 (農林水産部長 穴田孝治君 登壇) ◎農林水産部長(穴田孝治君) 私からは農業振興についてお答えいたします。 まず,地球温暖化問題についてでございますが,まさしく議員御指摘のとおり,農業は気象環境への依存性が極めて高い産業でございまして,地球温暖化による農業生産への影響が懸念されております。 本市におきましては,現時点で温暖化の影響と思われる大きな被害は出ておりませんが,昨年は出穂期の夏場に高温が続きまして,胴割米の発生が心配される状況もございました。今後さらに温暖化による気象変動が進めば,こういった状況の中での大きな影響が出てくる可能性もありますので,今後とも県あるいはJAと連携のもとで対策を講じてまいりたいと考えてございます。 また一方,農作業における温室効果ガスの排出量を削減する取り組みも重要であると認識している中で,省エネルギー型の農業機械等の普及と効率的な運転あるいは使用も促進してまいりたいと考えてございます。 原油価格の高騰や穀物のバイオ燃料への転換が進んだことによる飼料価格の高騰につきましては,日本の飼料自給率が現在25%と言われている現状で,本市の畜産農家も高騰が続く海外トウモロコシ相場の影響を大きく受けておりまして,厳しい経営状況に置かれているという認識は持ってございます。 こうした中,国におきましては牛乳の原料となる生乳に対する補助金,あるいは畜産農家への融資などを柱とする平成20年度の支援策をまとめておりますが,本市の取り組みといたしましては,水田を活用した飼料作物の生産拡大を図り,また畜産農家への飼料自給率向上に寄与する耕畜連携の取り組みをさらに進めてまいりたいと考えております。 本市の限界集落の実態と対策についてでございますが,平成19年10月時点での限界集落数は42集落でございます。このうち中山間地域では34集落となってございます。とりわけ中山間地の限界集落につきましては,今後も衰退していくことが懸念されるわけでございますが,農作業の支援や隣接集落との共同活動,あるいは都市住民との共生,交流を推進し,地域の活性化を図ってまいりたいと考えております。 なお,御案内のとおり,既に高須町の棚田オーナー制度や本郷地区の農と山の暮らし体験など,集落の自主的な取り組み活動も行われておりますが,市といたしましても体験活動等を行います団体で構成する福井市やすらぎ農村連絡会といったものを設置いたしまして,平成19年度から農林漁業体験ツアーを実施いたしております。 いずれにしましても,今後ともこういった取り組みにつきまして積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと存じます。 (財政部長 八木政啓君 登壇) ◎財政部長(八木政啓君) 市有財産の有効活用についてお答えいたします。 市有財産の有効活用につきましては,平成14年に庁内に市有財産等有効活用検討委員会を設け,未利用財産を財産処分や利活用財産等に分類をいたしまして,これらの分類に沿って今日まで積極的に処分や利活用を行ってきたところでございます。 しかしながら,議員御指摘のとおり,市町村合併で引き継いだ未利用財産の取り扱いなど,今後の状況の変化等も踏まえまして,市有財産の有効活用や未利用財産の処分をさらに促進していくことが大きな課題となっていることから,本年2月に再度市有財産等有効活用検討委員会を設置いたしまして,現在検討を進めているところでございます。 この委員会におきまして,それぞれの財産について将来の行政利用の可能性等を個別,具体的に検討しながら,平成14年度に策定いたしました市有財産等有効活用基本方針を現状に沿った形で改定してまいりたいと考えております。 今後できるだけ早い時期に委員会での検討結果を取りまとめ,議会にも御説明申し上げながら方針を策定するとともに,市有財産の有効活用や未利用財産の処分等にさらに積極的に取り組んでまいりますので,よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。 (教育部長 南部和幸君 登壇) ◎教育部長(南部和幸君) 「家族そろって早寝 早起き 朝ごはん」の推進についてお答えいたします。 本年度の取り組みといたしましては,啓発用のポスターやチラシを作成し,各小学校や公民館などに,運動の意義やその効果並びに家族の触れ合いを増すことに役立つ情報などについて広報をしてまいりました。 また,朝ごはんで標語と題しまして,この運動の趣旨をうたった標語を募集するなど,市民への浸透に力を入れてまいりました。さらに,各地域では,公民館を単位とした49地区に設置されております青少年育成福井市民会議の協力のもと,食育講習会や料理教室などの家族ふれあい活動に取り組んでいただいております。 また,学校におきましては,PTAの協力も得ながら,朝食や睡眠に関する生活の実態調査,また親子料理教室などでの朝食レシピの紹介など,これまでも各学校で取り組まれてきた内容をさらに強化する形で実施していただいております。 今後も議員御指摘のとおり,この運動の有意義な点をさらにアピールし,推進していきたいと考えており,学校を初め子育て応援企業や各種団体へ御協力をお願いするなど,さらなる運動の浸透を図ってまいりたいと存じます。 また,働く人たち,特に父親を家庭に帰して,仕事と家庭生活の最適化を図るワーク・アンド・ファミリーバランスに対する取り組みでございますが,子育て応援認定企業に低金利で貸し付けする中小企業育成資金制度のPRや,子育て事業等の推進キャンペーンと連携しながら,企業に対し広報活動を実施してまいりたいと存じます。 (市民生活部長 吉村薫君 登壇) ◎市民生活部長(吉村薫君) 自然エネルギー,太陽光発電設備設置の推進についてお答えいたします。 まず,一般住宅用の太陽光発電設備補助金を平成19年度から廃止した理由についてでございます。 本市におきましては,地球温暖化対策となるCO2の削減と自然エネルギーの利用を促進するため,住宅用太陽光発電設備の普及を図る目的で,補助制度を平成13年度から平成18年度までの6年間,県と共同して実施してきたところでございます。 こうした中,県は太陽光発電設備の普及について一定の成果が得られたとの判断により,平成18年度をもって補助制度の廃止を決定し,福井市におきましても同様の認識のもと廃止したところでございます。 次に,本市における太陽光発電施設の設置台数についてお答えいたします。 太陽光発電設備の設置件数は,平成19年11月末現在で729件でございます。なお,この設置件数につきましては,補助制度以外の分も含め,北陸電力株式会社において調査したものでございますが,住宅用と事業所用の区別はされておりませんので,御理解をお願いいたします。 太陽光発電につきましては,議員御指摘のとおり,現在国では地球温暖化対策の一環としてCool Earth-エネルギー革新技術計画を策定中であり,この計画の中では高効率太陽光発電設備の開発とその普及拡大を図ることも柱の一つとして位置づけておりますので,今後につきましては国,県の動向も見ながら対応していきたいと考えております。よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。 ◆2番(峯田信一君) 今ほどは誠意ある回答といいますか,丁寧な御回答をいただきましてありがとうございます。 2点ほど要望と1点追加質問をさせていただきたいと思います。 1点目は,農林水産部長がお答えになりました集落再生のことで,本郷地区だとか高須町では事例があるようでございます。 先般私どもも農林水産業振興対策特別委員会で,石川県の羽咋市の限界集落と言われるところへ行ってまいりました。そこには東京から移住された方が住んでおられて,地域に密着されておりまして,その場所でこだわりの食事を出されて,こだわりの食事と言いましてもカレーライスのみでございます。そんな中で非常に県内外からたくさんの方がお越しになって活性化されているような気がいたしました。そういった意味も含めまして,また違った観点からも,いろんな集落の再生をお願いしたいと思います。 もう一点は,人員削減の関係でございますけれど,合併特例による職員のスリム化は大変結構なことだと思っております。ただ,人員削減によるサービス低下にはつながらないよう,ぜひお願いしたいと思いますし,やはりそういった面で職員一人一人のスキルアップ,職員の人材育成といったことも大事じゃないかなと思っていますので,個人個人のスキルアップのための人材育成計画等も充実させていただくとありがたいと思っています。 それから,追加質問としてちょっとわからなかなった部分があるんですけれど,実は市野球場の跡地の部分を公園化する場合には何か規定があるとお聞きしているんですけれど,何か規定があるんでしょうか,その辺をちょっとお尋ねしたいと思います。 ◎副市長(吹矢清和君) まず,職員数を削減する中にありまして,人材育成につきましても十分意を配したいと思いますので,よろしくお願いいたします。 なお,公園に関しましては,これは御案内のとおりの点があるかもしれませんけれども,公園面積は一定の面積を確保する必要がございますので,それを他の用途に使用する場合は,その相当部分を他で求める必要があるといったことはあるわけでございます。 ○議長(谷口健次君) お諮りします。 本日の市政に対する一般質問はこの程度にとどめ,延会したいと存じますが,これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,本日はこれをもって延会します。             午後4時50分 延会 地方自治法第123条第2項の規定により,本会議の顛末を証するため,ここに署名する。福井市議会議長                  平成  年  月  日福井市議会副議長                 平成  年  月  日署名議員                     平成  年  月  日署名議員                     平成  年  月  日...